気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2011年12月29日付
●消費増税14年に先送りも、民主税調案、きょう決着目指す(読売・1面)
●2011年経済10大ニュース、震災、円高苦境の年(読売・9面)
●タイ被災工場遠い春、「2月までに生産回復」24%、新年度商戦にも影(朝日・6面)
●富士重工社長「合弁、年度内に方向性」(朝日・6面)
●スズキ、海外調達の専任部新設(産経・8面)
●試作車フィットEV、ホンダ、埼玉県に納車(産経・8面)
●荷物落下,後続バイク転倒死、運転過失致死を適用、容疑で書類送検(東京・23面)
●海外M&A過去最高、今年5兆円突破(日経・1面)
●三菱自、軽トラ型EV、来年度投入、実質価格150万円以下(日経・9面)
●日産・ルノー連合、ブラジルで快進撃、寡占4社の一角崩す(日経・9面)
●ガソリン販売9カ月連続下落、11月2.7%マイナス(日経・9面)
●タイの変速機工場、ジヤトコ、能力4割増強、低燃費車向け、新興国戦略後押し(日経・10面)
●アイシン精機、インドに2子会社、トヨタ以外にも供給(日経・13面)
ひとくちコメント
官公庁や大手企業などの仕事納めが過ぎたこともあって、経済面の企業ニュースがめっきり減っている。自動車関連でも、ホンダが御用納めの28日、埼玉県に、主力小型車『フィット』ベースの試作タイプの電気自動車(EV)を1台納車したというニュースにしても、全国紙では産経のみが掲載。日経にも取り上げられていない。
その日経は、同じEVの話題については、三菱自動車が軽トラックタイプのEVの開発に着手したと報じている。記事によると、主な購買層に従来の軽トラックが普及している地方の農家や工務店などなどを想定。2012年度の発売を目指すという。
この記事のポイントは、小型乗用車『i-MiEV』(アイ・ミーブ)で先行する三菱自動車が軽商用バンに次いで、今度は軽トラックにも参入するという「EVの品ぞろえ」が充実するところにある。しかも、「国の補助金を差し引いた実質価格を150万円以下に抑え、買い替え需要を掘り起こす戦略」(日経)とも伝えていることにも注目したい。
EVの開発競争は、欧米メーカーを含めて過熱しているが、ようやく試作車を埼玉県に納車したホンダもあれば、三菱自のように、軽トラタイプまで品ぞろえするメーカーもある。最近、日産自動車の『リーフ』の話題があまり目立たないのが気になるところだが、、新しい年もEVのニュースが紙面をにぎわすことは間違いない。