【東京モーターショー11】ホンダは二輪出展…新しい価値観の創出へ

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東京モーターショー11におけるホンダの二輪出品モデルは、モビリティとしての二輪の在り方に新たな方向性を与えている。

端的に言えば、これまでの性能・機能を主軸にしたモデルから、ユーザーが求めているもの、あるいは世の中の価値観に適応し、その先を創造するものへと、その軸足をシフトしていこうという意志の現れだ。

とくに新開発の700ccエンジンを採用したニューミッドコンセプトシリーズは、「ホンダが得意としてきた高性能・高機能の対極に位置するモデル」であると本田技術研究所の鈴木常務は言う。ライディングプレジャーや実用性を考え、低・中速に振ったエンジン特性と高い燃費性能、エンジンのみならず車体・足回りにおいても、ほぼ共通でありながら異なる3つのスタイルを実現した合理性が特徴であり、「お求めやすい価格に設定し、今までにない価値観を届けたい」という意欲作になっている。

また、4年ぶりに発表する新型オフロードモデル『CRF250L』も、確かな性能を低コストで実現。エントリーユーザーもベテランも楽しめるオフロードモデルは、その機動性が国内の道路事情にもマッチしており、二輪市場を下支えしてきたカテゴリーだ。「価格的に最も販売に直結するモデルだと思っている。市場を考えても本来あるべきラインアップがなくなっていた。お客様の期待に応え、もう一回やり直す気持ち」というこのモデルは、現行の『CBR250R』と同じくタイで生産される予定。

ホンダのフラッグシップモデルである『VFR1200F』と同じ1200ccのV4エンジンを搭載するクロスツアラー(海外向け)は、「価値を認めたバイクとじっくりと付き合いたいというお客様が増えている。具体的にはベテランの中高年層がメインと考えている」というように、ステイタス性とスポーツツアラー性能の両立がコンセプトだ。

このように、明確なコンセプトの下で、従来とは異なる方向性の内容を具現化した今回のショー出品モデルは言わば、社是としてユーザーの利益や歓びを追求してきたホンダにとっての原点回帰であると同時に、新たなスタートであると言っても良いだろう。

《関谷守正》

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