日産自動車と日本自動車連盟(JAF)は、電池切れとなった電気自動車(EV)救援のための充電機能付ロードサービスカーの実証運用を、6月7日より開始すると発表した。
日産は、環境省からグリーンイノベーション推進を目的とする「2010年度地球温暖化対策技術開発等事業」の委託を受け、電池切れEVに対応する充電システムを搭載したロードサービスカーを試作開発した。
JAFは、日産が試作した充電機能付ロードサービスカーをJAF神奈川支部に配備して実際のロードサービス業務の中で実証運用する。
日産とJAFは、実証運用を通じて、ロードサービスカーの実用化を目指す。将来的にEVの普及に伴って燃料切れとなるEVの救援体制が課題になることから、セーフティネットを構築する。
JAFではEV救援の対応として、昨年12月に日産教育センターで全国のJAF支部隊員を対象に、日産リーフを使ってロードサービスカーによる牽引などのレスキュートレーニングを実施したほか、各メーカーの協力を得てEVの実車を使った実技研修を全国で展開している。
日産の川口均常務執行役員は「EV普及に伴って充電インフラの整備とともに電欠(電池切れ)へのレスキュー体制の整備は、大変重要。今回の充電機能付ロードサービスカーの開発・実証運用やレスキュートレーニングを機に、JAFとの連携を強化し、低炭素社会の実現に向けて、お客さまが安心してEVを利用できる環境づくりに努めていきたい」としている。
また、JAFの久米正一専務理事は「すでに、ロードサービスの現場では、全車両に絶縁グローブとゴーグルなどを装備し、EV救援対応をしている。今後、EV普及のテンポや救援要請の状況にあわせ、積極的に対応をすすめていきたい」としている。