F1に参戦中のチームロータスは27日、英国のスポーツカーメーカー、ケーターハムカーズ社を買収すると発表した。
ケーターハムカーズは1973年に設立。ロータスの販売店社長だったグラハム・ニーアン氏が、ロータス『セブン』の生産終了を惜しみ、ロータスから生産設備を譲り受け、セブンの少量生産を開始したのが最初だった。
当初はロータス時代のセブンのファイナル仕様、「シリーズ4」を生産していたが、顧客の要望に応えて、ひと世代前の「シリーズ3」にシフト。これが大成功する。なお現行セブンは、ロータス時代と区別するため、『スーパーセブン』と呼ばれることが多い。
買収の記者発表会は27日、英国のダックスフォード飛行場で開催。チームロータスのF1ドライバー、ヘイキ・コバライネンとヤルノ・トゥルーリの両選手も駆け付け、ケーターハムセブンをデモ走行させるという演出が行われた。
今回の買収劇、チームロータスと自動車メーカーのロータスカーズを傘下に持つグループロータスとの争いが背景との見方が有力。両者は現在、「ロータス」の名称使用を巡って、英国で係争中なのだ。チームロータスが敗訴した場合は、ロータスの名前が使えなくなる。ケーターハムを買収したのは、その時への布石と見られている。