【日産 ジューク 新型】アーバンジャングルのヒーロー誕生

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2009年のジュネーブモーターショーや東京モーターショーに出品された日産『カザーナ』が生産モデル『ジューク』としてデビューした。

そもそもジュークは、Bセグメントの中で、新しいジャンルのクルマを立ち上げたいという話からスタートしたのだという。

「欧州市場をメインに捉えたとき、30歳くらいのシングルの若い男性で、凄く向上心があり、あるグループの中心的存在。例えば、スポーツでいうと何かのクラブのキャプテン的な存在。そういう人たちをターゲットに刺さるクルマは無いかということからスタートしたのです」と話すのはグローバルデザイン本部プロダクトデザイン部プロダクトチーフデザイナー、渡辺誠二さん。

「日産はSUVのラインナップのプレゼンスは欧州で強い。そのプレゼンスを活かしつつあるセグメントを超えた全く新しいコンパクトなクルマを作りたいと思ったのです」

そこで渡辺さんはロンドンなどに視察に行ったという。現地で渡辺さんはいくつかのヒントを得た。「(ヨーロッパの都会は)石畳で暗くてちょっと路地に入ると工事中のポールがあったり。クルマも縁石に無理やり乗り上げて駐車していたりする。その一方で背景にモニュメント的にすごくモダンな建物があったりする。そういう混沌とした様子に刺激を受けたのです」。そんな街を渡辺さん達は“アーバンジャングル”と名付けた。

そんなアーバンジャングルで出会ったのは自転車。ロードレーサーとマウンテンバイクがクロスーオーバーしたものが高い歩道の縁石を乗り越えたりして走っていたという。

そこで、「都会のアーバンジャングルに対応能力を持った、アーバンジャングルならではのヒーローみたいなのを作ろう。都会の洗練されたSUVを作るのではなく、この混沌としたアーバンジャングルの中で軽快に走れるようなスポーツカーみたいなものがあっても良いんじゃないかと思ったのです」。そこからジュークは生まれた。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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