ルノーCEOを兼務するカルロス・ゴーン社長は7日夜、テレビ会議システムを通じて日本の報道陣と記者会見を行った。そのなかで同社長は今回のダイムラーとの戦略的協力について、「成功に自信がある」と強調した。
その理由は、まずダイムラーとは全く競合しておらず、補完性があること。「ダイムラーの強みを見ても、ルノー・日産アライアンスとは全く異なる」とゴーン社長が言うように、ダイムラーは大型乗用車が得意で、一方ルノー・日産は小型乗用車が得意だ。
そして、もう一つが特定のプロジェクトからスタートすること。例えば、次世代『スマート』や次世代パワートレイン、商用車の協業がそうで、3社が専念して当たることができるからだ。しかも、ダイムラーは「常に透明性があり、オープンで、交渉していても非常に気持ちよかった」という。
そんなことで、ゴーン社長は“提携”の成功に自信を深めており、今後、電気自動車や「インフィニティ」で協業をしたり、ベスト・プラクティスの共有化や共同購買も検討していくという。「多くのアイデアが構想としてあるが、まずはステップ・バイ・ステップで具体的な形で進めていく。そうすることによって、協業がさらに深まる」と述べた。