GMは10月30日、シボレー『コルベット』のコンセプトカー、『スティングレイコンセプト』のイメージイラストを公開した。次期コルベット(C7型)を示唆したコンセプトカーである。
1959年、GMは『スティングレイ・レーサーコンセプト』を発表。このモデルこそ、コルベット人気を決定づけた2代目コルベット(C2型)の基礎となったコンセプトカーだった。そのデビューから50周年を記念して、未来のコルベットの姿を提案する。
2009年2月のシカゴモーターショーに、GMは『コルベットコンセプト』を出品。映画『トランスフォーマーリベンジ』の「サイドスワイプ」用として製作された1台だ。これを発展させたのが、今回公表されたスティングレイコンセプトである。
外観は、スティングレイ=赤エイのネーミングにふさわしい、迫力のデザインだ。コルベット伝統の切り立ったボンネット、「クラムシェル」を採用。1963年に製造されたモデルだけが備える「スプリットウインドウ」には、C2型コルベットのイメージが投影された。
サイドドアは上方に開き、その向こうには2シーターのスポーティなコクピットが存在する。最新のテレマティクスシステムをはじめ、リアビューカメラ、暗視モニターのナイトビジョンなどを導入。先進のタッチコントロールは、エンジンの出力特性などの任意設定を可能にする。
パワートレインは、ついにハイブリッド化。システムの詳細は未公表だが、GM得意の「2モードハイブリッド」を採用し、最大出力は750psを目標にしているという。現行コルベット(C6型)の最強グレード、「ZR‐1」の6.2リットルV8スーパーチャージャー(638ps)を上回るスペックと、クラス最高峰の環境性能が追求されるもよう。
破産法の適用を受け、経営再建中のGMにとって、車種のリストラは大きな課題。しかし、コルベットは米国スポーツカーの象徴的存在であり、GMも存続させる方針だ。2012年にも登場するといわれる次期コルベットは、再び世界に衝撃を与えることができるのか!?