8月29日、東京ビッグサイトのグッドデザインエキスポ会場内で、グッドデザインエントリーモデルであるホンダ『インサイト』の公開プレゼンテーション審査が行われた。
プレゼンテーターはホンダ技術研究所四輪R&Dセンター、デザイン開発室、主任研究員の名倉隆氏、同研究員の樺山秀俊氏。
山村、樺山両氏が、クルマを取り巻く環境問題などインサイト発売に至る背景、環境に対応したクルマをより多くの人に乗ってもらいたいというホンダのスタンスを説明。また、環境と楽しさをいかに融合させるか(=環境に良いことを多くの人に浸透させていくには楽しさ必要という考え)というデザインテーマのもと、空力を重視したモノフォルムパッケージや、インテリアではECOアシスト機能などをアピールした。
審査員はインダストリアルデザイナーの山村真一氏、木村徹氏、そして、ロボットデザイナーの松井龍哉氏の3名。
審査員から、インサイトとトヨタ『プリウス』は乗ってみるとそれぞれの特徴がよく出ているのだが、エクステリアデザインはなぜこんなに似ているのかとの質問があった。
それに対し、名倉氏は「まず、世界に通用するコンパクトスタンダードを考えるとセダンです。そこをベースとして、空力や、ホンダが得意とするシートアレンジや空間を効率よく使うというパッケージが、5ドアハッチバックという形態につながったのです」と説明。
「実は発売当初から多い質問で、改めてハイブリッドの5ドアハッチ=プリウス、と既成概念が出来ており、存在の脅威を感じました」と率直な感想を述べた。
また、CM等に出てくる青のインサイトを目にするが、との質問には「インサイトの開発総責任者が拘ったブルーで、青い地球を残したいということからこの色をイメージカラーとしました。また、訴求カラーはホワイト。これは0(ゼロ)からスタート、真っ新なクリーンなイメージを持たせました」と、ボディカラーにも環境を意識していると回答した。