映像はよりくっきり・はっきり VRフォーマットに対応
----:映像エンジンも改良されていますね。地デジの映像が従来モデルに比べてもかなりクリアで明るくなった印象ですが、液晶部品を変更したのですか?
井上:液晶自体は従来モデルと基本的に同じですが、表示技術を刷新しています。VIERA譲りの高画質を実現するPEAKCプロセッサーは昨年モデルに引き続き搭載していますが、新型Fクラスでは新たに液晶AI機能とダイナミックコントラスト制御を採用しました。液晶AIは、ソースを判断してコントラストと色調を最適化するとともに、輪郭を強調してよりくっきり・はっきりとした映像を実現しています。一方、ダイナミックコントラスト制御は外光の強弱を判断して外の写り込みに負けないようにコントラストを変化させるというものです。
----:見逃せないのが、DVDビデオのVRフォーマットへの対応ですね。家で録画したDVDがカーナビで見られないというのはやはり問題。個人的には、何年も前から希望していました。
井上:VRフォーマット対応についてはお客様の要望がやはり大きかったですね。ストラーダのホームリンク機能でDIGAに録画したディスクを車内に持ち込んでみることもできるわけです。
◆クルマと家がつながる「未来のカーナビ」への第一歩
----:最後に、ストラーダの定番機能となった「おでかけストラーダ」についてお伺いします。家電連携が実現して、今度はおでかけストラーダコンテンツのネットワーク連携かな、と思うのですが、例えばおでかけストラーダのデータをBluetooth経由でダウンロード、という選択肢はなかったのでしょうか。
井上:通信費の問題が一番大きいですね。おでかけストラーダのデータはけっこうな量なのです。数件の情報でも、1回つないでデータをダウンロードするのに何百円もかかるのではお客様の負担が大きすぎます。しかし、おでかけストラーダとのオンライン連携は今後の課題であると認識はしています。
----:ともあれ、今回はストラーダ ホームリンクという夢への第一歩を踏み出しました。たいてい初物はぎくしゃくするものですが、今回は使いやすさに配慮されていてユーザーのことを考えているな、と感じました。
井上:リンク機能は新Fクラスの目玉機能ですから、ぜひ使っていただきたいですね。昨年モデルで別売りだったBluetoothも内蔵、iPodコントロールケーブルも同梱され、価格は従来モデルの約1万円高ですから、お買い得感も高いと思います。
《聞き手:三浦和也》