使う側に立ってつくられたインターフェース ----:今回搭載したリンク機能は、未来的な機能が使いやすいUIで実現したという印象です。どのような基準で今回のストラーダ ホームリンクを採用したのでしょうか。 井上:夢は大きいのですが、与えられた開発期間の中で実現できることは限られてきます。ですから、今回のFクラスに搭載する機能としては、現在既に実績のあるサービスとリンクさせるという方針で進めてきました。 ----:現状で実現している松下内のオンラインサービスをストラーダに対応させよう、と。 井上:そうです。全く新しいカーナビ連携サービスを実現しようとすると、とても2年という開発期間ではできないですからね。ただし、それだけでなく、クルマならではの機能として“かえる通知”といった新しい付加価値も追加しています。 ----:今回、家の照明やエアコンのオン/オフを操作できる「ライフィニティ」、ブルーレイ/DVDレコーダー「DIGA」用のネット録画サービス「ディモーラ」、そして「ホームネットワークカメラ」という3つの機能が採用されましたが、これらの中で一番困難だったのはどれですか。 井上:それぞれが大変でした(笑)。“カーナビと連携してやりたいこと”はたくさんあって、ストラーダチームだけでなく連携する他の事業部からも提案をもらうのですが、全部には対応しきれません。お互いの認識の違いを近づけて、機能としてまとめ上げていく作業はひと苦労でした。 ----:ディモーラとの連携はインターフェースがすばらしいと思います。地デジの録画は、カーナビでテレビを見ている状態から、画面をタッチするとそのまま録画メニューに遷移します。 井上:PCでのディモーラサービスはそもそもブラウザで番組表から予約するというものです。ストラーダに搭載するディモーラもブラウザで表示させる方法も考えられたのですが、ストラーダは地デジチューナーを標準で搭載していますから、通信でやり取りが必要なデータ量は出来るだけ少なくして、独自のUIで操作できるようにしました。 ----:簡単に使えるように、タッチする数をできるだけ少なくしている工夫が伺えますね。ディモーラ以外のストラーダ ホームリンク機能は「LINK」ボタンから入るのですが、ディモーラはテレビ画面から入れます。待ち合わせ場所のクルマの中でテレビを見ていて、「さあドライブに出発だ、でもこの番組の続きを見たいから、DIGAで録画したい!」と思ったらそのまま録画できます。 井上:録画予約は、いま見ている番組を含めて5つ分先の番組まではツータッチで選ぶことができます。 ----:このUIなら、先ほどのように使うシーンが想定しやすい。家でゆっくり見られるということなら、ドライバーはストレスから解放されますし、安全にもつながり、クオリティの高い体験ができます。一方、ライフィニティについては映画のような未来的な機能を松下のリソースをうまく使うことで実現したな、という印象です。 井上:思い描いていた「家とつながるクルマ」の第一歩として、今回、エアコンや照明、そして玄関ドアの施錠操作を実現しました。この背景には、2年前に松下電工と松下電器産業とが統合し、連携の素地ができていたことが挙げられます。 ----:ホームカメラも実用的な機能ですね。とりわけペットのいる家庭には需要がありそうです。 井上:弊社では、パナソニックネットワークサービスが提供するダイナミックDNSサービスの「みえますネット」をを介してこの機能をお使いいただくことを推奨しています。月額1029円からの費用がかかりますが、自分のカメラの情報を設定するだけでストラーダでホームネットワークカメラの閲覧が可能です。みえますネットを利用しなくても、固定グローバルIPをお持ちなら無料で利用可能ですが、多少ネットワークの知識が必要かも知れません。
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