レクサス『GS』と共通プラットフォーム(車台)を使いながら、お約束の「日本最適化」を守った13代目『クラウン』。ホイールベースはGSと同じだが、ボディ全幅は1.8m以下に収めた結果、ぎりぎり日本のタワーパーキングにも収まる。
ハイブリッド以外の全モデルに乗ったが、3リッターのロイヤルサルーンがいちばんよかった。ユーザーの平均年齢が62歳(旧型)というクラウンの中軸車種である。2.5リッターモデルは、加速がやや非力。アスリート専用の3.5リッターモデルは、驚くほど速い。ワインディングロードもそこそこイケる。
ただ、乗り心地はクラウンに共通の弱点がある。平滑な路面では至極快適だが、うっかりキャッツアイを踏んだりするような大入力を受けると、途端にフロアまわりがワナワナする。
でも、楽チン極まる運転操作と、豊富な安全装備で、今度も間違いなく売れそう。
■5つ星評価
パッケージング:★★★☆☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★★☆
フットワーク:★★★☆☆
オススメ度:★★★☆☆
下野康史| モータージャーナリスト
自動車専門誌の編集部を経て、モータージャーナリストに転身。現在はクルマ雑誌を始め、週刊誌のコラムなど幅広く執筆活動を行っている。親しみやすい文体のなかに見える、鋭い着眼点や独特の語り口にファンは多い。