ケータイの縦長ディスプレイを活かしたナビゲーションスタイル
ナビークルはアプリを立ち上げた時点でGPSが立ち上がり、現在地を測位する。目的地を設定しない状態だとマップマッチングはおこなわない仕様だ。軌跡の表示機能はあるが、ログとして保存することはできない。
目的地検索画面はケータイならではのシンプルなインターフェースとなっている。メニューの「探す」から入れば、スポット名や住所、郵便番号、電話番号、周辺施設などの方法で検索できるほか、今回のバージョンアップでは「駐車場(満空)を探す」が新たに加わった。これは「タイムズ」「三井のリパーク」の時間貸駐車場の満空情報を取得し、検索結果に反映するというものだ。
目的別・ジャンル別にメニューが分けられているので、ヘルプを参照せずともナビとして利用できる。欲を言えば、スポット名検索は件数が多すぎると候補が表示されないので、絞り込みの条件を加えるといった配慮が欲しい。また、「住所で探す」では文字入力のみなので設定が少々煩雑。地域名の一部でも候補が表示されるから大きな問題ではないが、できればカーナビのように地域名や県名を選ばせるインターフェースを用意してくれるとありがたいところだ。
少しとまどうのはこれくらいで、ナビゲーション画面はカーナビライクで実に分かりやすい。ルート案内時はヘディングアップ(進行方向が上向き)表示で、目的地を設定してない状態では任意に変更が可能。携帯電話の縦長画面を利用したラリービューは、2km先までの進行方向が表示される。車線の位置どりを把握しやすいため、とくに大都市部や幹線道路で効果を発揮する。このあたりはカーナビの地図を長らく手がけてきたiPCのノウハウが十分に反映されている印象だ。
地図の見やすさや質感も高く、VGA端末では画面が小さいこと除けば車載ナビに匹敵するできばえといえる。
ユーザーの要望により、2月のバージョンアップで音声案内の音量が改善されており、多少車内外のノイズにさらされていても十分に聞き取れる。案内のタイミングも的確でナビゲーションとして使用するのに何ら問題はない。