日産自動車は6日、神奈川県の追浜事業所で先進技術説明会を行い、研究開発担当の山下光彦副社長はアラウンドビューモニター(AVM)をはじめとした新技術を今秋から世界で初めて搭載することを明らかにした。
AVMはクルマの周囲4か所に装着したカメラの映像を処理して真上から見たように画像を変換し、縦列駐車や車庫入れをしやすくするなど運転の手助けをするという装置だ。これを07年秋からミニバン『エルグランド』に搭載する。
また、先行車に近づきすぎるとレーザーセンサーが感知し、アクセルペダルを押し戻す力が働いたうえ、ブレーキをかけて追突を回避する技術、ディスタンス・コントロール・アシスト(DCA)を今冬に国内向け高級車『フーガ』に搭載する。
北米向けの高級車インフィニティ『EX』には今冬からレーン・ディパーチャー・プリベンション(LDP)を搭載する。これは居眠りなどでクルマが車線を逸脱すると、内蔵カメラが検知して各タイヤにブレーキをかけ、自動的にクルマを車線内に戻すという技術である。
そのほか、歩行者との衝突時にエンジンフードをあげることで頭部への衝撃を緩和するという技術、ポップアップエンジンフードを今秋から国内向け『スカイラインクーペ』に搭載する。
日産はトヨタやホンダに比べて、安全などの新技術に遅れているといわれており、このように次々に新技術を搭載することによって、技術的に遅れているというイメージを払拭したい狙いもある。