【神尾寿のアンプラグド】ホンダが繰り出した“最強テレマナビ”

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【神尾寿のアンプラグド】ホンダが繰り出した“最強テレマナビ”
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◆「現行世代で最強のインターナビ端末が投入できた」

6月4日、ホンダが『インターナビ・プレミアムクラブ』に対応した純正ディーラーオプションナビコンポ、GathersデュアルサイズHDDナビコンポ『VXH-083CVi』を発表した。6月8日から発売される。

VXH-083CViの特徴は、パイオニアの現行「楽ナビ」ベースの充実した基本性能に、ワンセグと「インターナビ・プレミアムクラブ」のテレマティクスサービスを融合したこと。しかも価格はメーカー希望小売価格で24万6750円に抑えられている。本家の楽ナビにワンセグ標準搭載モデルがないこと、インターナビが使えることを鑑みると、そのコストパフォーマンスは抜群によい。最新地図データへの無償交換サービスも用意されており、こちらは新車購入2年後にDVDディスクを提供する形で行われるという。

「基本性能の高さと使いやすさで定評のある(パイオニア製の)『楽ナビ』をベースにし、しかもインターナビのフルサービスとワンセグを内蔵しました。VXH-083CViは、(純正・市販を問わず)市場競争力が高いモデル。個人的には、現行世代で最強のインターナビ端末が投入できたと自負しています」(本田技研工業インターナビ推進室室長の今井武氏)

確かにコストパフォーマンスを見れば、現時点で“最強”だ。唯一残念なのが、インターナビの通信連携機能を利用するには、別途Bluetooth(ブルートゥース)アダプターか携帯電話接続用のケーブルが必要なこと。また、ウィルコムのデータ通信カードを使った定額料金サービスにも対応していない。ここは純正カーナビとディーラーオプションナビの違いとなっただろう。インターナビのテレマティクスサービスの魅力を鑑みれば、携帯電話との接続ユニットは標準添付してほしかったところだ。


◆テレマティクスの“民主化”を着々と進めるホンダ

通信部分に不満が残るものの、カーナビとしてのGathersデュアルサイズ HDDナビコンポ VXH-083CViは、十二分に評価できるモデルだ。市販で人気のカーナビをベースに、多くのユーザーが求める機能をしっかりと取り入れている。市場競争力が高いのは間違いない。

さらに、このモデルが“ディーラーオプション”であることもポイントだろう。純正カーナビと比べれば機能やデザイン面で「クルマとの一体性」はないが、一方で、ホンダ車ならば車種を選ばず装着できる自由度の高さはうれしいところだ。

振り返れば、ホンダのインターナビは常に“テレマティクスの普及”を重視してきた。純正カーナビでのインターナビの展開でも、普及価格帯のミニバンや小型車・軽自動車にまで積極的に対象車種を広げ、テレマティクスの利便性を享受できるユーザー層の拡大に努めた。今回、ディーラーオプションナビで魅力的なモデルを投入したことにより、ホンダ車オーナーの「インターナビ選び」の幅が広がるだろう。

ホンダはインターナビの端末ラインアップを強化し、テレマティクスを着々と“民主化”、ユーザーの裾野を広げている。これはネットサービスの視座でみれば、正しいスタンスだ。今春、ライバルのトヨタ『G-BOOK mX』にサービス内容で追い上げられたが、テレマティクス分野を牽引してきたホンダの先行優位性も未だ健在である。

期せずして、同じ日にトヨタのG-BOOK mXを搭載した新型『プレミオ/アリオン』が発表された。テレマティクス市場が、今後どのような形で広がっていくか。ホンダとトヨタによる、テレマティクス「夏の陣」に注目である。
《神尾寿》

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