3列シートのミニバンでSUV的な走破性も備える『デリカD:5』は、ほかのクルマにはない魅力を備えるものの、車両重量が重くなるのはデメリットとなる部分。
なので2.4リッターエンジンとCVTとの組み合わせが1800kg前後の車両重量に対してどうかという不安があったが、実際に走らせてみると何の不満も感じない。これでじゅうぶんという感じの動力性能を発揮してれる。
無段変速のCVTによる滑らかさと合わせてミニバンにふさわしい走りだといえる。
ただ、走行中にCVTの機械音が室内に入ってくるのがやや気になった。『アウトランダー』に比べると静かになっているとのことだが、ほかのメーカーのCVTはもっと静かである。
試乗したのがドライのオンロードで、デリカD:5が本領を発揮するラフロードや雪道などの試乗をしていないのだが、走破性の高いミニバンを求めるユーザーには最適のモデル。三菱にとっては台数が売れて利益も確保できるクルマになりそうだ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★☆☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★☆☆
フットワーク:★★★☆☆
オススメ度:★★★☆☆
松下 宏| 自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。