4代目となる新型『パジェロ』は、どことなく2代目を感じさせる、渋めのエクステリアをまとっているが、走りは3代目をブラッシュアップした質感の高いものに仕上げられている。
最大の見どころは可変バルブタイミング&リフト機構のMIVECが追加された3.8リッターV6エンジン。3.8リッターV6そのものは、昨年夏にも先代モデルに設定されていたが、MIVECが追加されたことにより、低速の太いトルク感を落とすことなく、高回転の切れ味もよくなり、加速フィーリングは大幅に向上している。
乗り心地に関しても、ストロークが増してSUV独特のおおらかな乗り味が復活。18インチの大径タイヤを履くモデルでも、パジェロらしい快適なフィーリングに仕上げられている。
日本ではロングのほうが売れると思うが、ショートのデザインも、なかなか上手くまとまっているので、あえてショートを乗りこなすのも面白いだろう。ショートなら車両重量が150kg以上は軽いので、3リッターでもじゅうぶんイケる。
■5つ星評価
パッケージング:★★★☆☆
インテリア/居住性:★★★☆☆
パワーソース:★★★★☆
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★☆☆
岡島裕二| モータージャーナリスト
20代前半にレースの参戦資金調達のために自動車専門誌出版社に勤務。その後ウェブ編集者を経て、2003年よりフリーモータージャーナリストに転身。レース経験を生かした試乗インプレッションと、貧乏生活から芽生えた価値観をもとに、クルマの本質を鋭く分析。