土曜スペシャル『熱い貴婦人』---フェアレディ350Z GT-S

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イギリスで日産の開発エンジニアがスペアタイムを使って『350Z』(日本名『フェアレディZ』)をチューンし、「350Z GT-S」プロトタイプを作り上げた。「S」はサタデーの頭文字、高性能な“サタデー・スペシャル”だ。

350Z GT-Sは、7−9日に開催される「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」で一般に披露される。

日産はZの欧州導入以来、毎年のフェスティバルにZを出品してきた。2005年は日本のスーパーGTシリーズ向けのNISMO仕様のレーシングZが展示されたので、英国日産広報部のウェイン・ブルース部長は、2006年のZカーはイギリスで企画され、イギリスでつくられたスペシャルZカーにしようと考えた。

GT-Sは現実の車として誕生した、とブルース部長。「飾り物ではない。平日は通勤に使え、週末はスリリングな運転を楽しめる“クラブ・スペシャル”だ。平日のワークホースと週末の騎馬をひとつのパッケージに納めようとした」

プロジェクトの技術リーダーはスティーブ・ロビンスだ。平日は新型車評価のシニアエンジニアを務めている。彼は同好の士を何人か集めて、平日の業務後と週末に開発プロジェクトを進めた。サプライヤーからもスタッフが加わり、社内でプロジェクトチームは「Sクラブ・セブン」と呼ばれた。

ノーマル350ZからGT-Sへの改造のおもな点はエンジンとシャシー。スイス、ノビデム社のチーパーチャージャーを追加、出力は25%増の300PSから382PSに、トルクは353Nmから425Nmに強化された。排気音も排気管の電子制御バイパスによってチューニングされている。

ビルシュタインとの協力でパフォーマンスと乗り心地の両立が目指された。ドイツのシュトロゼック社が風洞で開発したボディ/エアロキットは見た目に個性的なだけでなく、高速走行時に車体前後のダウンフォースを増強している。NVHのパッケージでは標準型より改善されているという。

ロビンスは商品化を視野に入れてGT-Sを開発したという。「たとえばエンジンパック、サスペンスションパック、エアロパックというように、コストに考慮しながら開発した」そうだ。商品化について日産は公式にはノーコメントだが、情報筋によれば、グッドウッドに展示するということは市販の可能性を真剣に検討している証拠だという。

《高木啓》

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