2.0リットルエンジン搭載、ボディも剛性アップ&サイズ拡大された新型『ロードスター』(25日発表・発売)だが、同等装備の旧型モデルに対して重量はほとんど増加していない。
エンジンのアルミ化やアルミ、超ハイテン材の多用が重量増加防止に寄与しているが、それだけではない。各部品の重量をグラム単位で削減する「グラム作戦」も軽量化に貢献した。
「サンバイザーは薄い樹脂板にして、重量を数十グラム単位で削っています。ボディのボルトも長さを最適化し、軽量化させています。インナーミラーは58グラム軽くなっています。これらの重量削減が、軽量化の最後のツメとなっているんです」(車両コンポーネント開発本部・安永茂之氏)
グラム作戦をマツダが最初に取り入れたのは、91年にデビューしたアンフィニ『RX-7』だった。当時を知るマツダのエンジニアによれば、その源流は部品単位で重量を徹底的にコントロールする零戦の軽量化思想だったという。
アンフィニRX-7ではボディ材質をはじめペダル類、シート構造、樹脂パーツなど、多くの部品が徹底的にな軽量化を受けた。ロードスターの「グラム作戦」は、まさしくそのDNAを継承したものと言えよう。