『ムラーノ』のネーミングは、イタリアはベネチア沖にある島の名に由来しているという。もっともベースは北米専用車。彼の地での好評を受け、日本への導入が企画されたのだ。
外見からしてまぎれもないSUVだが、本質はシティユースにあると思う。トップグレードの3.5リッターV6エンジンは力強いものの、激しくダートを飛び回るというより、市街地での穏やかな走行に適したフィーリングだし、もともと乗り味も優しい。
日産では『FX45』というさらにビックなSUVを北米に投入しているのだが、日本で乗りこなす大きさとしては、ムラーノがベスト。お買い物から、もちろん遠距離ドライブまでこなせる万能性が魅力だ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★☆☆
オススメ度:★★★★★
木下隆之| モータージャーナリスト
プロレーシングドライバーにして、大のクルマ好き。全日本GT選手権を始め、海外のレースでも大活躍。一方でカー・オブ・ザ・イヤー選考委員歴は長い。「ジェイズな奴ら」を上梓するなど、作家の肩書きも。