三菱自動車は現在、次世代軽自動車のプラットフォームを鋭意開発中だ。新プラットフォームはアンダーフロアミッドシップレイアウトで、2560mmという1.5リットルクラス並みのロングホイールベースを持つのが特徴だ。『i』は、そのプラットフォームを最大限に活用することを主眼に作られたコンセプトカーである。
初登場がフランクフルトショーということで、iは軽自動車のサイズよりは若干大きめ。エンジンも1リットル直3だが、フロアは軽自動車のものだ。流麗なワンモーションボディを採用しているが、室内スペースは角形の軽ミニバンや小型車を大きくしのぐ。空力特性も優れており、Cd値は0.24を記録する。省燃費技術もアルミスペースフレームや樹脂材の使用による軽量化、アイドリングストップシステム、CVTなどが採用されている。
iはすでに走行テストを行っており、ヨーロッパで2005年から実施される排出ガス規制EURO4で最高値の5つ星を獲得、燃費では3リッターカー(100kmを3リットルの燃料で走行できるクルマ)の基準であるCO2排出量90g/km以下の89g/kmを達成、こちらも5つ星を獲得した。三菱はiについて、2005年に発売する軽自動車とそう大きな違いはないと言明しており、三菱の軽戦略を体現するモデルとして注目される。