【東京ショー2003出品車】ホンダ『キワミ』極・KIWAMI

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【東京ショー2003出品車】ホンダ『キワミ』極・KIWAMI
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全幅1820mmの車幅に対して全高わずか1250mm。異形の4ドアセダン『KIWAMI』(キワミ、極)はホンダが提案する新時代のプレステージサルーンだ。一般的なLクラスのサルーンに比べて全高を約20cmも低められたのは、ホンダが研究中の新型燃料電池(FC)システムの採用によるところが大きい。

新型FCは自社製の次世代高出力スタック、DCモーター、次世代水素貯蔵機構などにより、高出力化とコンパクト化を同時に実現している。KIWAMIは従来は床下をほぼ全面にわたって占めていたFCシステムを車体の中央部に集め、低床化を実現させたのだ。

インテリアをみると、中央センタートンネル部をFCユニットが占有しているが、ホンダはそれを利用して、飛行機のファーストクラスのような、互いに完全独立したシートレイアウトを採用。またFCユニットの上部に液晶ディスプレイを配置し、金魚が泳ぐ様を映し出すなど、和の意匠をふんだんに盛り込むことで、日本独自の高級車像を提案している。

エンジン音のないFCシステムの静粛性も、高級車向きのユニットであることは言を待たない。ホンダのコンセプトモデル群のなかでも、ひときわ独自性の高いモデルといえるだろう。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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