
【池原照雄の単眼複眼】「世界一」でなく「町いちばん」…トヨタの2020年ビジョン
トヨタ自動車は「世界1」後の長期経営指針となる「グローバルビジョン2020」を策定した。これまでの2010年ビジョンに盛り込まれていた「世界シェア15%」といた数値的な目標はないものの、新ビジョンからは産業リーダーとしての十数年後のトヨタ像が浮き上がってくる。

【池原照雄の単眼複眼】ハイブリッドの攻勢に転じるホンダ
ホンダがハイブリッド車(HV)で攻勢に転じる。2009年での小型ファミリータイプの専用車投入を表明していたが、福井威夫社長は東京モーターショーに参考出品している『CR-Z』をベースにしたモデルの「早い時期の商品化」を宣言した。

【池原照雄の単眼複眼】「補完提携」の時代を象徴する独伊提携の芽
ダイムラーとフィアットが提携交渉を進めていることがドイツ紙で報じられた。ダイムラーは1998年に米クライスラーと合併、世界再編の引き金を引いたものの、合併は失敗に終わって再出発したばかり。今回は開発や生産などでの業務提携となる見通しで、経営統合にこだわらず事業補完での緩やかな連合へと舵を切り直す。

【池原照雄の単眼複眼】東京モーターショーは「スポーツ」の競演
今年はスポーツ車の新モデルの当たり年となった。それも2人乗りのコテコテのスポーツでなく、セダンやセダンをベースにしたクーペモデルである。新車の売れ行きが冴えない日本市場だが、10月24日に開幕する東京モーターショーでは、「スポーツ」の競演が日本車の見所となる。

【池原照雄の単眼複眼】国内市場、未曾有の大調整と微妙な変化
国内市場が底の見えない低迷を続けている。2007年度上半期(4−9月)の総販売台数は前年同期比8.1%減の248万台と、1980年度以来の低水準となった。年間では500万台ラインも危うい展開だ。自動車業界には、かつて経験のない大調整だが、セグメントによって微妙な変化を見せる市場をしっかり吟味する必要もありそうだ。

【池原照雄の単眼複眼】自動車税制の簡素化に着実な前進を
日本自動車工業会が2008年度の税制改正要望をまとめ、政府が改正大綱を決める年末に向けた取り組みが始まった。要望は従来どおり道路特定財源の一般財源化反対を訴えるとともに、自動車関係諸税の簡素化や軽減など制度改革にも焦点を当てている。

【伊東大厚のトラフィック計量学】救命救急は時間が勝負…救急と事故 その1
9月9日は救急の日である。総務省の統計速報によれば、2006年中の救急車などの出場件数と患者の搬送人数は1963年以来初めて減少に転じた。交通事故が減ったことが主な減少要因に挙げられているが、安全なクルマ社会を実現する上で、救命率を上げることはとても大事なことだ。今回は、救命救急と交通事故について考えてみたい。

【神尾寿のアンプラグド特別編】世界に先駆け、ANAが国内線をeチケットに全面移行
8月29日、全日本空輸(ANA)が国内線航空券を「eチケット」(電子航空券)に全面移行すると発表した。従来からある磁気ストライプ入りの紙の航空券に代わり、ANAは2007年中に国内線を同社のeチケットサービス「SKIPサービス」利用に切り替える予定だ。

【池原照雄の単眼複眼】「高コスト体質」是正が国内投資を復活させる
トヨタ自動車の車両組立子会社であるセントラル自動車が、神奈川県相模原市の本社工場を東北地区に新設移転する検討を進めている。実現すれば、トヨタ車の組立工場新設は1993年以来となる。能力増よりも新鋭設備の導入による質の向上に主眼を置くそうだが、ここ数年の潮流である自動車生産の国内回帰が鮮明になる。

【伊東大厚のトラフィック計量学】ETC今昔物語 その4…車載システムのこれから
前回、ETCの普及と活用による「使いやすい高速道路」の実現可能性について触れた。今回は、ETCなど車載システムの機能がどのように多様化していくか、解説したい。