韓国は今では世界的にも有数の自動車大国に成長した。だが、生産車種は乗用車などの実用タイプが主流であり、ヒュンダイ『トスカーニ』のようなラグジュアリークーペはあるが、本格的なGTスポーツは今まで生産されていない。
モーターショーの華といったらなんといってもコンパニオン。ソウルショーでも各メーカーでそろっています。あっちを見ても、こっちを見ても韓国美女ばかり。クルマに注目するというのが正しいモーターショーの見方だが、美女を前にして思うのは「撮らねば!!」ということ。
日本の軽自動車にあたる800ccクラスのスモールカー。免許を取得したばかりの女性や高齢者からの人気が高いということも日本とあまり変わらない。これまではデーウ『マティス』がその主役だったが、会社存続へ向けたゴタゴタ騒ぎの中、主役はキアのクルマに入れ替わった。
2000年秋、日本で言うところの会社更生法適用が決まり、その後はずっと身売り先を探してきた韓国第2位の自動車メーカーだった大宇(デーウ)。GMが引き受けることがようやく決まり、韓国内ではGM大宇という名称で再スタートすることになった。
ヒュンダイやデーウ、キアにサムスンというのはある程度のクルマ好きであれば「韓国の自動車メーカーだよね」と気づくかもしれないが、サンヤンという名前を聞いて、そこがどのうよな性格の自動車メーカーかを理解している日本人はきっと少ないだろう。
ソウルモーターショーで毎回必ず話題になるのは「ヒュンダイがどのようなコンセプトカーを出品してくるのか」ということだ。韓国人プレスの大半が注目し、プレスカンファレンスのときは他のブースから人がいなくなるほど。注目されるのはヒュンダイが韓国トップの自動車メーカーということもあるが、韓国人にとってヒュンダイのコンセプトカー=祭りの象徴だからともいえる。
欧州市場の中でも韓国車の人気は高いが、特に東欧地域で好調なセールスを記録している。こうした場所でのライバルは日本車ではない。セアトなどの格安価格をアピールする欧州車。周囲の国々と比べ、まだまだ国民所得が低い東欧諸国ではブランド以上に「使いやすく、壊れない」という実用面が要求される。
韓国でもセダンは徐々に売れにくくなる風潮にあるようだ。今回市販車として出てきたモデルでは乗用車タイプが何とか主流を保っていたが、コンセプトカーに目を向ければ、これが見事なまでに各社ともSUVを押し出している。
コンセプトカーが並ぶヒュンダイのブースで、それらを差し置いてソウルショーで外国人プレスの注目を集めていたのが『トスカーニ』、日本で言うところの『ヒュンダイ・クーペ』だ。なぜ注目の的になったか。それは誰もが予想にしなかった大規模なフェイスリフトを施したから。
韓国人は非常に見栄っ張りだ。見栄っ張りだからこそ社長クラスとなれば、クルマに求めるのは「大きくて目立つこと」がトップにランキングされる。韓国車のカテゴリで一番種類が多いのは高級車とも揶揄されるが、このサンヤン『チェアマン』はそんなクルマの中でも特に異色の存在。
ルノーサムソンは小型セダン『SM3』の2003年モデルを発表している。日産がルノーと提携した直後、サムソンとルノーの提携も決まったが、このクルマには日産の影が見え隠れする。
北米市場でトヨタ『ハリアー』と真っ向から争うクラスに位置するクロスオーバーSUVがキア『ソレント』だ。2.5リットル直4、あるいは3.5リットルV6のガソリンエンジンを搭載。乗用車を意識したスタイリングなど、重なるところが多いクルマだ。
ソウルモーターショー実行委員会は20日、ソウル新都心の国際展示場COEXでソウルモーターショーを開幕した。29日までの間に80万人の動員を予定しており、日本車をライバルに見据えた世界戦略車が数多く出品されている。
GM大宇自動車技術は、ソウルで11月20日から29日まで開催される2002年ソウルモーターショーで新型車『ラセッティ』を世界初公開すると発表した。