アメリカ向けに作ったクルマを日本でも販売することにしたもの。とはいえマツダ自身もこのサイズのクルマが日本で売れるとは思っていないとみえて、月間販売目標台数はわずか380台。当面はこれよりずっと多く売れるだろうが、発売から1年もすればその台数になるだろう。
新しい『シビック タイプR』は4ドアセダンになり、重量も『インテグラ タイプR』に比べて80kgも重くなってしまったので、手にする前は牙を抜かれた猛獣のようなイメージを描いていた。
『207』が『206』よりもボディサイズアップされたことに異論を唱える声もあるが、実際には得られているメリットも多い。まずは大きくなったことで、伸びやかなエクステリアデザインと優れた居住性を手に入れている。
トヨタが上級ハッチバックという新しいジャンルに挑戦した『ブレイド』は、そもそも素性のいいクルマだ。ヨーロッパ向け『カローラ』として作られた『オーリス』がベースであり、しっかりした走りが基本にある。
ターボとスーパーチャージャーの両方を装着するというアイデアはその昔、日産『マーチ』のスポーツモデルにもあったが、新しい時代の環境エンジンとしてこれを仕上げた点は高く評価できる。
『ムーヴ』とともにダイハツを代表するクルマとして思いっきり力が入っている。アイドルストップ機構付きなら1リッターあたり27kmという低燃費を実現しているし、標準のCVT車も25.5km/リッターと優れた燃費を実現しているのは評価できる。
日本向けの『スカイライン』というよりアメリカ向けのインフィニティ『G35』。ボディもエンジンもさらに大きくなった。
見た目はゴツいSUV風だが、走らせた印象は完全なオンロード志向。SUV独特の腰高な印象はまるでなく、ホンダの低床ミニバンのような安定感の高いコーナリングを披露してくれる。
300psを発揮する『レジェンド』と同じエンジンは、やはりパンチ力がある。Lサイズミニバンの鈍重なボディでも軽々と速度を乗せていくことができるし、ホンダのエンジンらしく高回転までキレイに回ってくれる。
今までの国産ハッチバック車は、カジュアルでリーズナブルな若者向きの印象が強かったが、『ブレイド』がそのイメージを払拭してくれた。