いまはなき『コロナ』の末裔。ユーザーの平均年齢は、高級志向の『プレミオ』が60歳、少し若向きの『アリオン』でも55歳という、第二の人生セダン。
新しいコンセプトのSUVだと思う。虚飾を廃止、シンプルに使い勝手と走りを求めたところが新鮮だ。さすがにヨーロッパを意識して開発されただけあり、走りは上質。
日本でもっとも数売れるミニバン。ということは、週末のニッポンの風景をある意味、決定づけるクルマ。ってことを考えると、まずこのデザインはどうなんでしょう。
いやはや、いかにも近代メルセデス的な味わいのあるクルマである。コクピットに腰をおろした瞬間にすでに、頼もしさと落ち着きを意識させられるのだが、走り出すとさらにその感覚に磨きがかかり、多くのユーザーに満足感を与えるのだろうと思わせられる。
たとえばトヨタ『アルファード』と比べると、ボディ全長は25cm短く、全高も25cm低いが、全幅は3cm広い。それでいて、エンジンは2リットルの4気筒という、日本車にはないサイズの7人乗りミニバン。
『LS600h』最大の特徴は、世界最大級のハイブリッドエンジンを搭載していることだ。ただ、このハイブリッドシステムが興味深いのは、環境性能のみを狙っただけでなく、むしろエキストラパワーを得るためのハイブリッド化に思えることだ。
開発段階から軽量設計にこだわり、その結果、1.5リッター車まで車重1トン以下に収めたのが大きな勝因。白ナンバーでもっとも安い重量税、低燃費モデル限定にとどまらないクラストップの実用燃費といった、現世御利益だけでなく、運転の楽しさも車重の軽さから生まれている。
ボディのコンパクト化と軽量化が特徴の「スポルト」は、じつに活発に走るクルマになった。ダウンサイジングはドライバーの視点からも意識できる。
バージョンS・Iパッケージ(1110万円)を約300km走らせて、満タン法で記録した燃費は8km/リットルだった。オンボードコンピュータの表示も8km/リットル台前半。ビミョーである。
等間隔に立てたポールの間を、犬がすばしっこくスラロームする。愛犬の運動能力を競うあの手の種目を“アジリティ”と呼ぶ。「俊敏性」という意味だ。新型『Cクラス』の開発キーワードである。