今年の輸入車の中でもっとも注目したいのはアウディ『A4』とシトロエン『C5』。お互いによきライバルとして日本に上陸したが、ここではアウディA4の非凡さについて述べてみよう。
『スプラッシュ』は、スズキのハンガリーの子会社「マジャールスズキ社」によって『スイフト』や『SX4』などとともに製造され、すでにヨーロッパ14か国で販売されている。スイフトをベースに作られ、背を高くし、ファミリーや女性ユースに訴求している。
前車軸の位置を従来より前に出した新しい車体の採用で、新型『A4』が得たのは伸びやかなプロポーションだけではない。その走りは格段に進化。前後重量配分の改善などにより、走りの正確性が高まり、乗り心地も俄然しなやかになったのだ。
外から眺めても、中に座っても、『A4』という気がしないほどの大きさと広さ。ほとんど『A6』と大差ないサイズ感で、とくに横方向の余裕が大きい。質感も十分。その点で、まず『3シリーズ』や『Cクラス』をリード。
保守でいくか革新をとるか、主力車種のモデルチェンジには難しいテーマがつきものだ。アウディ『A4』の場合は、歴代モデルの進化過程を見る限り堅実にレベルアップしてきた。
新型『A4』の特徴のひとつは、ボディサイズの拡大にある。前後左右ともサイズアップ。
エクステリアは、力強さと繊細なラインが組み合わされていて、この全体の雰囲気が、日本車にとって真似のできないところの一つです。
新型『A4』は、シャシー、エンジン、サスペンションのすべてが改められた。それによって大きく改善されたのが走りっぷり。ドライバーの操作にダイレクトに反応し、キビキビと走る。乗り心地も当たりが柔らかく、上質になった。
あのー、『C6』の立場はどうなるの? 新型『C5』に乗って、そんな素朴な疑問を抱いた。C6に比べたら、C5は普通っぽく思えるかもしれない。でも、あなどるなかれ。「らしさ」はちゃんと踏まえているのだよ。
2世代目に進化したシトロエン『C5』。スタイリングを見てまずは「こうきたか〜」と思った。というのも、先代までのイメージを残しつつ、『C6』のテイストをうまく取り入れているからだ。