ドイツ・ポルシェ社は、2002年7月期決算で、税引き前利益が前年同期比40%増と大幅な増益を確保したことを明らかにした。この決算結果は、10月25日の監査役会で審議して承認される予定だ。
ポルシェはニューヨーク株式取り引きへの上場を断念する、と伝えられている。原因は、エンロン社の破たんにともなう不正会計疑惑で、このことからアメリカ証券取引委員会が上場企業に対して会計レポートなどの正確性を保証する書類の提出を法制化して求めるようになったこと。
企業格付けの大手、スタンダード&プアーズが、GMの企業格付けを「BBB」に格下げすることを明らかにした。GMは今年度史上最高レベルの売り上げを記録しているのだが、企業年金資金の不足などが明らかになり、債務超過の恐れがある、と判断されたためだ。またフィアットへの投資の失敗なども大きなマイナス要因となっている。
前日の米国株式は反落したが、買いが優勢で全体相場は4日続伸。平均株価は一時9000円大台を回復した。自動車株は総じてしっかり。
トヨタ自動車と豊田自動織機は16日、ポーランドにディーゼルエンジンの生産会社「トヨタ・モーター・インダストリーズ・ポーランド」を今月末に共同出資で設立すると発表した。英国やトルコで生産している『カローラ』『アベンシス』に搭載する2.0リットルクラスのディーゼルエンジンを2005年から年間12万基生産する。
前日の米国株式が市場7番目の上げ幅を記録(4日続伸)したことを好感し、全体相場は3日続伸。平均株価は一時9000円台目前まで上げたが、米ハイテク企業が予想を下回る決算を発表したため急速に上げ幅を縮小した。
ゼネラルモーターズは、2002年7-9月期決算を発表した。売上高は前年同期比2.6%増の435億7800万ドル。しかし、最終損益は8億0400万ドルの赤字となり、前年同期の3億6800万ドルから赤字幅が2倍以上に広がった。
大手投資企業、メリル・リンチは、フォード、GM、ダナ、デルファイなどの株式に対する格付けを、「買い」から「様子見」に格下げした。理由は自動車業界全体のファンダメンタルが不確定であるため、としている。
ライバル同士であるGMとフォードが、5年後をにらんだ大型FWDセダンと乗用車ベースのSUV用の、6速トランスミッションを共同開発する計画を打ち出した(10日)。より燃費効率のよいクルマを、少ない費用で開発するのが狙いだという。
米国株式が3日続伸となったことを好感し、全体相場は大幅続伸。平均株価は今年8番目の上げ幅となり、9000円台を割り込んだ7日以来の8800円台回復。自動車株は全面高となった。