ヤナセは資本の増強を図るため、2003年2月6日付けで、伊藤忠商事、旧第一勧銀系の日本土地建物、損害保険会社、信販会社を引き受け先とする第三者割当による増資を行うと発表した。ヤナセは梁瀬次郎会長によるオーナー会社だったが、オーナー色は払拭、商社的な自動車販売会社に変貌する。
前日の米国株式反発に加え、円相場が1ドル=122円台に軟化したことを受け、全体相場は続伸。平均株価は11月6日以来3週間ぶりに9000円台を回復した。円安を好感し、自動車株は全面高。
ブリヂストンは、タイにトラック・バス用タイヤの工場を新設すると発表した。欧米や東南アジア諸国、中近東などへの輸出用工場にする。
ヤナセはかつてVW、アウディやメルセデス・ベンツ、キャデラック、シボレーなどの輸入権を持ち、国内の輸入車最大手だった。ヤナセの梁瀬次郎会長が、日本の輸入車市場を作ってきたのはまぎれもない事実だ。
日本ゼネラルモーターズ(GM)とヤナセは、ヤナセが持つGMグループのブランドであるキャデラックとサーブの輸入権を日本GMに移管すると発表した。これでヤナセの輸入権は『ウニモグ』だけとなり、輸入業務からほぼ撤退する。
輸入車販売大手のヤナセは2002年9月期連結決算を発表した。それによると売上高は前年同期比1.8%減の4501億円、営業利益が99億円となり増収増益となった。経常利益も12億円となり、前期の赤字から黒字転換した。当期純利益も26億円を確保した。
米国株安を受けて売り先行で始まったが、その後はプラス圏に転じて全体相場は反発。自動車株はほぼ全面高となった。日産自動車反発し、トヨタ自動車も続伸、いすゞは上昇。
いすゞ自動車は27日、臨時株主総会とこれに続く取締役会を開催した。ゼネラルモーターズ(GM)や金融機関からの支援を受けることを柱とした「新3カ年計画」を実行するため、資本減少と新役員の受け入れなどを決議した。
マツダは27日、自己株の市場買い付けを実施した、と発表した。買い付け株式数は目標に近い198万3000株を取得したが、取得に要した金額は、株価が下落したためか、準備した12億円の半分以下だった。
日産自動車系列の大手ディーラー東京日産が発表した2002年9月連結中間決算によると売上高は前年同期比3.0%増の535億9600万円と増収となったが、営業利益は同22.0%減の5億8000万円と大幅減益となった。日産自動車の中間決算は、過去最高益となったが、系列ディーラーの経営は悪化している。