ホンダが24日発表した2002年度の実績は、国内・海外生産・輸出が前期を上回った半面、国内販売は、4期ぶりにマイナスとなった。軽自動車の販売減が響いた。01年度の国内販売実績では、大手5社中、ホンダだけが前期比プラスを確保したが、『フィット』以外の登録車の販売減と『ライフ』など軽の減少で、02年度はプラスを確保できなかった。
三菱自動車は24日、2003年3月期の連結決算見通しを発表した。今年1月に分社した三菱ふそうトラック・バスの業績が含まれ、かつ海外連結子会社は今年3月までの15カ月分を対象とする変則決算だが、不振の国内販売を海外でカバーし5年ぶりの増収を確保、純利益も過去最高となる。
ダイハツ工業は、中国の第一汽車グループとの共同生産を現在のライセンス供与から合弁事業に発展させる計画だ。山田隆哉社長が明らかにしたもので、新たな生産車種を立ち上げる際に新会社に移行させる方針。2年後には実現したい考えだ。
日産自動車のカルロス・ゴーン社長は23日の業績見通しに関する記者会見で、2003年度の世界販売計画を前年度比9.7%増の304万台としたことを明らかにした(既報)。実現すれば日産としては、初の300万台乗せとなる。今年度は米国向けを中心に、世界で10の新型車を投入する計画。
アメリカでは2005年または6年から『スマート』の販売が始まる予定だが、メルセデスベンツでは既存のディーラーではなくスマート専用の新しいディーラー網を構築し、販売にあてる予定だという。
日産自動車が23日発表した2003年3月期連結決算見通しは、国内外の販売好調により、純利益は前期比33.0%増の4950億円となった。01年3月期から3期連続の最高益更新。営業利益は50.7%増の7370億円となり売上高(6兆8500億円)に対する同利益率は10.8%と二桁に乗せた。
日産自動車は23日、2003年3月期の連結決算見通しと、中期経営計画「日産180」の進捗状況を発表した。営業利益、純利益が過去最高を更新するとともに、180で掲げた営業利益率目標と自動車事業実質有利子負債ゼロを達成した。カルロス・ゴーン社長は、全世界で100万台の販売拡大計画も「簡単ではないが、必ず達成できる自信を持っている」と強調した。
米国株高を好感し、全体相場は反発。もっとも上値の売りが厚く、平均株価の上げ幅は3円足らずにとどまった。自動車株は高安まちまち。日産自動車が反発。この日、3月期業績を増額修正するとともに、本業の有利子負債を完済したことを発表。ダイハツ工業も前期連結経常利益が増額修正されたことを受け反発。
日野自動車は23日、タイの製造販売会社、日野自動車(泰国、HMT)から製造部門を分離し、新たに製造会社「日野モータース マニュファクチャリング タイランド(HMMT)」を6月末に設立する、と発表した。製販分離により、完成車およびユニット事業の強化を図る。
日産自動車は、23日開催の取締役会で、昨年の定時株主総会の決議に基づくストックオプションを発行するため、新株予約権の発行するための具体的内容を決定した。新株予約権の名称は、「日産自動車第1回新株予約権」で、普通株式1243万株分の新株予約権を発行する。新株予約権は、5月7日に無償で発行される。