最新プラットフォームの“STLAミディアム”由来の車種というと、最近ではプジョー『5008』に試乗した。載せられたパワートレインも(1.2リットル3気筒ターボ+モーター+6速DCT)共通である。
【詳細画像】シトロエン C5エアクロス MAX HYBRID
だが、そこはブランドごとのキャラクターの違いから、当然ながら別のクルマに仕上げられている。こちらのシトロエン『C5エアクロス』でいえば、試乗して実感するのは“肩肘張らない良質なファミリーカー”だということだ。
DSブランドが離されてだいぶ経つシトロエンだが、かつてほどのアヴァンギャルドなトーンは抑え気味とはいえ、相変わらずスタイルにはこだわりがある。とくにC5エアクロスの場合は、ウイング状にボディから突き出したテールランプなど、細かなディテールとはいえあまり類を見ないもの。
シトロエン C5エアクロス MAX HYBRIDただし全体のスタイルは今どきのSUVの文法的なところからは大きく外してはおらず常識的だ。全長×全幅×全高は4665mm×1905mm×1710mm、ホイールベースは2790mmと、見るからにゆったりとしている。
他方でインテリアも堅苦しくなく、あくまでもカジュアルに品良くまとめられている。インパネ中央の13インチ縦型タッチしくリーン(ウォーターフォールスクリーンと呼ぶ)や眼前のメーターディスプレイもシンプル。唯一、インパネ左右に手前に突き出したトゥイーターは、例のテールランプに倣ったようなデザインで地味ながら(?)アクセントになっている。
インテリアでは身体を心地よく受け止めてくれるシートが快適だ。後席はやや角度をつけた座面とリクライニング可能な背もたれにより着座感は上々で、頭上空間、足元スペースが十二分の余裕なのも魅力。
シトロエン C5エアクロス MAX HYBRID
さらに試乗車(MAX HYBRID)の場合、前席にはヒーター/ベンチレーション/マッサージ機能が付き、後席もヒーターが備わるところが嬉しい。ステアリングヒーターも標準。5座席ということもあり、ラゲッジスペースの広さも申し分ない。
乗り味は基本的にシトロエンらしいゆったりと穏やかなものだった。ただし独自のダンパー(PHC)との組み合わせをもってしても、標準装着のタイヤが19インチのオールシーズンタイヤであったため、目地の通過などの際に質量と硬さにより入力の大きさを実感することがあった。
動力性能は性急なアクセルワークを伴わない走らせ方であれば、ごくスムースに必要にして十分な実力を発揮してくれる。
シトロエン C5エアクロス MAX HYBRID■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。










