日機装は、連結子会社Clean Energy & Industrial Gasesグループ(CE&IGグループ)が、Clean Energy Fuels社とカリフォルニア州のRiverside Transit Agency(RTA)向けに建設予定の液化水素ステーションに必要な機器と制御システムを供給する契約を締結したと発表した。
同ステーションは2026年夏に稼働開始予定である。
Clean Energy社は、RTA向けに最新鋭の水素ステーションを設計・建設する契約を獲得しており、CE&IGグループはこのプロジェクトにおいて、ポンプや気化器に加え、プライオリティパネル、ディスペンサー、制御・安全システムを供給するパートナーとして選定された。
CE&IGグループは、液化水素の輸送・取り扱いにおいて最も大きな技術的課題の一つであるボイルオフガスを低減するため、ボイルオフガス圧縮機および液化水素オフロードポンプも提供する。ボイルオフガスとは、水素などの極低温の液体を輸送・貯蔵する際、外部からの熱がタンクに伝わることで液体が気化して発生するガスのことだ。
リバーサイドに建設される専用ステーションは、RTAが新たに導入した40フィート(約12m)の燃料電池バスの運用を可能にし、低炭素・ゼロエミッション車両への移行の第一歩となる。RTAは今後10年間で燃料電池バスを100台以上に増やす計画であり、この目標達成にはステーションの24時間稼働が不可欠だ。
今回の水素ステーション建設は、CE&IGグループが今年の夏に発表した、WestAir向けにカリフォルニア州ロングビーチでボイルオフガス損失をほぼゼロに抑える設計のハイブリッド水素ステーションを建設する計画に続くものだ。
CE&IGグループは、日機装の連結子会社グループで、世界中で極低温機器・ソリューションを提供するリーディングカンパニー。低炭素エネルギーや産業ガスに対する市場の変化に対応し、革新的な製品と協働型のソリューションでニーズに応えている。グループ全体で20カ国以上に拠点を持ち、1800名以上の従業員を擁している。



