ランチアは、新型『イプシロン』のEVとハイブリッドの性能を強化すると発表した。2024年2月に発表されてからわずか1年で大幅なアップデートをおこなう。この改良により、プレミアムハッチバックBセグメントでのリーダーシップを固める狙いだ。
EVの「イプシロン エレクトリック」は、バッテリーと駆動系の最適化により、1回の充電で最大425kmの走行が可能になった。これは従来モデルと比べて約6%、22kmの航続距離延長を実現している。54kWhのバッテリーと115kW(156hp)の電気モーターを搭載し、100km走行あたりの平均消費電力は14.3kWhとなっている。
一方、ハイブリッドの「イプシロン ハイブリッド」は、エンジンとモーターの総合出力を110hpと明示した。これは2027年に導入予定のユーロ7規制を先取りしたもので、内燃機関の出力だけでなくハイブリッドシステム全体の出力を表示することが求められる。
ランチアのこの動きは、都市型モビリティをより持続可能で手頃、かつ透明性の高いものにするための取り組みの一環だ。価格を据え置きながら性能を向上させることで、電気自動車の普及促進を図っている。
新型イプシロンは、エレガンスとサステナビリティを兼ね備えたモデルとして、ゼロエミッションの都市交通に適した電気自動車版と、効率的で将来の基準に対応したハイブリッド版の両方で、プレミアムハッチバック市場でのベンチマークとしての地位を強化することを目指している。