日産労組も最高水準の1万8000円賃上げ要求、一時金も5.8カ月[新聞ウォッチ]

日産セレナ
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円安を追い風に過去最高の好決算が相次ぐ大手の自動車メーカーでは、今春闘で高い賃上げ要求の動きが広がっているようだ。

日産自動車の労働組合も、2024年の春季労使交渉で、賃上げ原資として1人当たり月額1万8000円を要求すると発表。前年比で要求額を6000円引き上げており、増額は3年連続で、現行の賃金体制では過去最高水準となるという。

◆賃上げ率に換算すると5%超

きょうの各紙にも「日産1万8000円賃上げ要求、自動車各社、最高水準相次ぐ」などと報じている。1万8000円の要求水準は賃上げ率に換算すると5%を超えており、基本給を底上げするベースアップ(ベア)と定期昇給分を含めて計5%以上を求める連合の方針に沿っての要求という。また、年間の一時金の要求も基準内賃金の5.8カ月と、前年要求(5.5カ月)から引き上げ、2016年(6カ月)に次ぐ水準となるようだ。

自動車メーカーでは。すでにホンダの労働組合ではベアに相当する賃金改善分と定昇相当の合計で月2万円の賃上げを求める方針を掲げているほか、トヨタ自動車の労働組合も最大で月2万8440円の賃上げを求める執行部要求案をまとめている。

◆法人カードの私的利用で逮捕

そんな中、ホンダでは四輪関連の間接材を調達する部署に所属していた33歳の元社員が法人契約していたクレジットカードを私的に利用し、会社に約2300万円の損害を与えたとして、背任容疑で逮捕されるという情けない事件も報じられている。

容疑者の元社員は2019年4月から22年12月、法人名義のクレジットカードを約2000回にわたって私的利用し、大部分はライブ配信サービス上の「投げ銭」型の課金や、旅行、スポーツジムへの支払いに充てていたという。社内調査で明らかになったそうだが、長い間、社員の横領を見抜けなかった会社側の杜撰な管理体制も問題である。

2024年2月8日付

●ライドシェア、タクシー会社が指導義務、国交省案、勤務時間管理も(読売・2面)

●米フォード780億円赤字、5四半期ぶり、EVの採算悪化,10~12月期(読売・10面)

●日産1万8000円改善要求、過去最高水準(読売・11面)

●日鉄の米大手買収 逆風、バイデン・トランプ両氏「反対」大統領選にらみ労組の主張支持(朝日・7面)

●トヨタEV生産加速、米工場に1900億円投資(毎日・7面)

●中国新車販売47.9%増、1月、6カ月連続プラス(産経・10面)

●高速PAでちょこっと運動、ライザップ、東名に5月出店(東京・6面)

●首都高ようやく全線再開、除雪に時間なぜ(東京・21面)

●スズキ増配今期110円に、4~12月期は純利益最高(日経・19面)

●ガソリン価格4週連続下落、2カ月ぶり175円下回る(日経・22面)

●ホンダ元社員背任疑い逮捕、法人クレカ2300万円私的利用か(日経・37面)

《福田俊之》

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