3月24日に開幕した「東京モーターサイクルショー2023」インディアンモーターサイクルのブースに、ひときわ存在感の強いカスタムバイクの姿があった。
ステージのセンターで、金属光とともにオーラも放たれているようなそれは、「SONIC TEMPLE(ソニック・テンプル)」という車名のプレートが掲げられていた。そして、あわせて記されたオーナーの名は「Koshi Inaba / B’z」。そう、絶大な人気を誇るロックユニット、B‘zのヴォーカリスト、稲葉浩志氏の私物だったのだ。
ベース車両は『FTR1200S』。インディアンのラインナップの中では、比較的モダンでスポーティなモデルだ。しかし、タンクカバーやボディパネル、フロントフェンダーはステンレス叩き出しで、ステンレスパイプやチタンサイレンサー、フロントフォークやブレーキ導風板など、大きなパーツからディテールまで、金属の質感にこだわったパーツセレクトがされ、無骨さと凄みを加えている。
ホイールは17インチのアルミから、19インチのワイヤースポークタイプに換装。タイヤはフージャー製のモトクロス用であるフラットトラックタイヤで、クラシックなレースマシンを思わせる雰囲気を漂わせる。
FTR1200SをカスタムしたB’z稲葉浩志氏の愛車『ソニック・テンプル』(東京モーターサイクルショー2023)スイングアームやマフラーには彫金加工が施されているが、手がけたのはこのソニック・テンプルのビルダーであるチーターカスタムサイクルズの大沢俊之氏。デザイナーは、アパレルブランド「NEIGHBORHOOD」の代表で、稲葉氏と親交のある滝沢伸介氏。そのジョイントプロジェクトであるジュラシックカスタムズによって、このマシンは仕上げられた。
インディアンのブースにはこのほか、チーターカスタムサイクルズが手がけたダートレーサー風の『FTR S』や、レザーブーツで有名なレッドウイングとコラボした『チーフ・ダークホース』、そして市販モデルの計9台が展示されている。インディアンやB’zのファンならずとも、目を奪われそうだ。
レザーブーツブランド、レッドウイングとコラボしたチーフ・ダークホース