フィアットの高性能車部門のアバルトは3月8日、アバルト『695』の2022年モデルに、欧州で「695ツーリスモパック」(Abarth 695 Turismo pack)を設定すると発表した。
2022年モデルでは、最大出力165hpのアバルト595に、スタイル重視の「595ツーリスモパック」と、パフォーマンス重視の「F595パック」を設定する。最大出力180hpのアバルト695には、洗練された695ツーリスモパックと、スポーティな695コンペティツィオーネパックを用意している。
◆ブラックまたはブラウンの2色のツートンレザーシート
695ツーリスモパックは、スポーティかつ上質な素材を好むユーザーをターゲットにしている。ボディタイプは、ハッチバックとキャンバストップの「カブリオ」が用意される。
足元には、17インチのアルミホイールを装備した。リアには、「695Turismo」のエンブレムが付く。ハッチバックにはサンルーフが装備されており、キャンバストップのカブリオとともに、爽快なドライブを可能にする。
アバルト 695 ツーリスモパックインテリアは、ブラックまたはブラウンの2色のツートンレザーシートを採用した。ダッシュボードは、アルカンターラで仕上げている。
◆1.4リットルターボは最大出力180hp
695ツーリスモパックには、最大出力180hp、最大トルク25.5kgmを発生する1.4リットル直列4気筒ガソリンターボ「Tジェット」エンジンを搭載する。0~100km/h加速は6.7秒で駆け抜け、最高速は225km/hに到達する。メカニカルセルフロックディファレンシャルの「アバルトDAM」を装備。これは、レーシングカー直系の『695ビポスト』のノウハウを応用したもので、凹凸のある路面でも高いトラクション性能を発揮する。
ブレンボ製ブレーキを装着した。4ピストンのアルミモノブロックブレーキキャリパーを備える。ブレーキローター径は、フロントが305mm、リアが240mmだ。コニ製のショックアブソーバー「FSD」も装着した。減衰力自動調整機能を持つのが、FSDテクノロジーの特長だ。コニ製リアサスペンションにFSDを組み込んだ。FSDバルブがピストンのスピードやストロークに応じて、減衰力を最適化する。
アバルト 695 ツーリスモパックサウンドとドライビングプレジャーを引き上げる最新の「レコードモンツァ」エキゾーストを採用する。最新のレコードモンツァは「Sovrapposto」と呼ばれ、4本出しのテールパイプを備えた新しい構造を採用している。アクティブ排気バルブは、ダッシュボードの「スコーピオン」ボタンを押すことで作動する。これにより、パワフルで主張の強いサウンドが生み出されるという。
◆タールコールドグレーのディティール
さらに、アバルト695シリーズ専用の「レーシングスタイルパック」が選択できる。角度調整式のリアスポイラーは、12段階に調整可能。最大傾斜角の60度では200km/hで走行中、リアスポイラーが空力負荷を最大42kg増加させるという。
アバルト695ツーリスモパックでは、サイドモール、ドアハンドル、ドアミラーカバーなどを、タールコールドグレーで仕上げた。これにより、洗練されたスタイルを実現する、としている。