トヨタ自動車の2021年度の世界生産台数が、当初計画の930万台から80万台少ない850万台となる見通しという。新型コロナウイルス感染拡大などに伴う部品供給不足による生産計画の度重なる見直しで、9月には900万台に引き下げていたが、挽回生産は想定どおりには進まずに縮小することになる。
トヨタの発表によると、3月の生産台数が単月として過去最高だった2012年3月(87万台)を上回る規模となるものの、計画より10数万台減少の約95万台に縮小する見込みで、きょうの各紙も「トヨタ3月生産従来計画を縮小」などと取り上げている。
半導体不足の影響により減産を余儀なくされる工場は、グループ子会社のトヨタ自動車九州の宮田工場と新型『アクア』などを生産するトヨタ自動車東日本の岩手工場の2工場の3ラインで、3月2日から22日の稼働を一時停止するという。高級車ブランドの「レクサス」を生産する宮田工場の第1ラインは13日間停止するほか、国内ばかりではなく海外の工場でも減産する予定だとしている。
トヨタでは「お待ちいただいているお客様及び関係の皆さまにはご迷惑、ご不便をおかけしております。部品不足に対するあらゆる対策を図り1日でも早く、多くお客様のもとにお車をお届けできるよう尽力してまいります」とコメントしている。
年産計画が80万台も引き下げられるということは、世界一のトヨタにしてみればグローバル生産台数の約1割程度に過ぎないが、スバルや三菱自動車の丸ごと1社分の年間台数に匹敵するだけに、部品業界などに与える影響も少なくないようだ。
2022年2月15日付
●「空飛ぶクルマ」提携へ、ANA、トヨタ、米社(読売・2面)
●トヨタ、95万台に減産、3月計画、半導体不足深刻(読売・9面)
●ローカル線バス転換も議論、国交省が検討会(朝日・8面)
●東芝、来月臨時総会,24日、2分割計画,意見確認(朝日・9面)
●「空の脱炭素」へ再生燃料推進、30年に1割政府が目標(日経・5面)
●役員報酬環境評価を反映、パナソニック、来期にも(日経・17面)
●銘柄診断、ブリヂストン、一時10%安、原材料高の影響懸念(日経・23面)