【スズキ アルト 新型】初代からの低価格路線を受け継ぐ…鈴木社長

スズキ・アルト新型
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  • スズキ・アルトワークス従来型
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  • 1979年スズキ・アルト初代

スズキは全面改良した軽乗用車『アルト』を12月22日から販売を開始すると発表した。内外装を一新するとともに、アルトとして初めてマイルドハイブリッドを採用したほか、予防安全装備を充実させたのが特徴。価格は94万3800円からとなっている。

新型アルトは1979年発売の初代から数えて9代目となる。その初代アルトは47万円という低価格が最大のセーリングポイントだったが、新型も前輪駆動仕様の2グレードで車両本体価格が100万円を切るという、初代からの低価格を受け継いでいる。

スズキの鈴木俊宏社長は12月10日行ったオンライン発表会で「100万円を切るクルマになっているが、僕自身はやはりアルトの出発点である47万円というところをしっかり意識したいなと思っているし、47万円のアルトをできないのかと、関係者に話をした」ことを明かした。

その上で「やはりもう時代が違っているということで、物価上昇率をみただけでも20万円くらいの上昇があるということ。それと今法規で求められているようなものに対応していく、あるいは排ガス、燃費対応をしていくとやはり当時の47万円というのが94万円くらいに相当するのではないかなと思っている」と述べた。

というのも「初代アルトはエアコンも付いていなかった、エアバッグも付いていない、パワ―ウインドー、パワステも付いていないというような状況の中での47万円。お客様がそれでも良いよということであれば物価上昇分だけの値上げというところでクルマ造りはできると思うが、時代の流れの中で安全という意味では6エアバッグを付ける状況になってきているであるとか、小型車で一般化しているようなパワーウインド、パワステが当たり前のように軽自動車に付くというようなことになっている。そういうようなことも考えると94万円が妥当」というわけだ。

だが一方で鈴木社長は「まだまだ私の目指している本当の下駄代わり、下駄を極めるというようなところは足りてない」とも指摘し、「今までの発想ではなくて発想を変えて、カーボンニュートラルに対応すべくクルマを造っていく。もっともっと知恵を絞って新しい軽自動車を造り上げていくということに取り組みたい」と強調した。

今回の全面改良ではスポーツモデルの『アルトワークス』が設定されていない。国内営業担当の鈴木敏明取締役専務役員は「アルトは一番生活に密着したクルマなので、まずそこからスタートさせて頂く。ターボはないが、マイルドハイブリッドでモーターアシストがあるので、かなり加速アシストしてくれて走りも非常に良いもの、ビキビしたものになっている。従ってワークスについては今現在は考えていない」と話していた。

《小松哲也》

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