東海汽船は12月7日、海上保安庁、臨港消防署、湾岸警察署と合同で、高速ジェット船を使用した、水中障害物との衝突に対する避難・誘導等の訓練を東京港内にて行った。
訓練には海上保安庁、臨港消防署、湾岸警察署、東海汽船の全体で約127名が参加。高速ジェット船「大漁」のほかに、海上保安庁のヘリコプターや巡視艇、消防・警察の船艇など多数の乗り物が集結した。
訓練は午前と午後の2部に分かれ、午前の部では海上保安庁の特殊救難隊による、ヘリコプターを用いた重傷者の早期搬送、吊上げ救助の訓練が行われた。

ジェット船の船首側上空にホバリングしたヘリコプターから、隊員がロープを伝って降下。重傷者役の隊員1名をホイスト装置でヘリコプターまで吊上げ、そのまま臨港消防署まで搬送し、救急隊へ引き継ぐという内容だ。波や風のある中、小さな船首デッキに素早く隊員たちが降下。合計3回の降下、吊上げ訓練が行われ、その後ヘリコプターは臨港消防署まで搬送を行った。




午後は旅客船が水中障害物と衝突し、多数の負傷者が発生。さらに旅客船自体も航行不能になったというケースを想定した訓練が行われた。
まず、事故発生時の118番通報からスタートし、駆けつけた海上保安庁の隊員らによる情報収集、乗客への呼びかけ、トリアージと応急治療を実施。海上保安庁の巡視艇「ゆめかぜ」が到着した後は、「大漁」に横付けし重傷者から順に搬送を行っていく。





「ゆめかぜ」の横にはさらに消防や警察の船艇が横付けし、機動性を活かして数名ずつ傷病者の搬送を行っていた。午後の訓練は波が高くなる場面が多々あり、ピッチングやローリングで船内が大きく揺れることもあったが、各所冷静に連携を行い、足場の不安定な中次々と隣の船艇に乗客を搬送していった。









ジェット船を使った海上での訓練は昨年も実施されたが、コロナ禍の対策中ということもあり小規模なもので実施となった。しかし今年は対策を十分に施した上で、大規模な合同訓練を実施。各所とも実際の現場さながらの気迫で訓練に臨んでいた。