【VW アルテオン シューティングブレーク 新型試乗】ただ一言、スタイリッシュ!…中村孝仁

シューティングブレークとは何なのか

高級、スタイル、性能、すべてが調和したモデル

乗り味にセダンとの違いはない

VW アルテオン シューティングブレーク TSI 4MOTION エレガンス
  • VW アルテオン シューティングブレーク TSI 4MOTION エレガンス
  • VW アルテオン シューティングブレーク TSI 4MOTION エレガンス
  • VW アルテオン シューティングブレーク TSI 4MOTION エレガンス
  • VW アルテオン シューティングブレーク TSI 4MOTION エレガンス
  • VW アルテオン シューティングブレーク TSI 4MOTION エレガンス
  • VW アルテオン シューティングブレーク TSI 4MOTION エレガンス
  • VW アルテオン シューティングブレーク TSI 4MOTION エレガンス
  • VW アルテオン シューティングブレーク TSI 4MOTION エレガンス

シューティングブレークとは何なのか

「シューティングブレーク」という形状のクルマについて調べてみた。その歴史は意外と長いことを知った。自分にとっての最大の謎は、一体普通のワゴンとシューティングブレークにどんな違いがあるのかという点だった。

その謎は明確にはわからないが、どうやら元々そう大きな違いはないようで、モノによってはワゴンは4ドア、シューティングブレークは2ドアというのが違いと書かれているものもあるそうだが、本当はそうではなくて実態としてはそう大きな違いがないということであったし、そもそもシューティングブレークという確立されたジャンルがあったわけでもない。

VW アルテオン シューティングブレーク TSI 4MOTION エレガンスVW アルテオン シューティングブレーク TSI 4MOTION エレガンス
ただシューティングブレークと名付けられる、あるいはそう呼ばれるモデルの多くは当初は高級車。そのうちスポーツカーがベースであったり、あるいは非常にスタイリッシュでファミリーカー的ワゴンよりはデザインや性能に重点が置かれるモデルが多くなっていく。これがまあ違いといえば違いで、いずれにしてもこの言葉自体がそもそも古い言葉であることが明白だった。

それがクーペ風セダンが流行るなら、というわけではないだろうが、ワゴンと一味違うデザインのモデルをシューティングブレークと現代流に解釈して登場させた、というのが「今風シューテイングブレーク」というわけだ。今回デビューしたVW『アルテオン シューティングブレーク』もことさらデザインや性能に重きを置いて作られている感が強く、見た目に実にスタイリッシュである。

高級、スタイル、性能、すべてが調和したモデル

VW アルテオン シューティングブレーク TSI 4MOTION エレガンスVW アルテオン シューティングブレーク TSI 4MOTION エレガンス
ということでシューティングブレークとは何ぞやということがわかったうえで(少しだけ)試乗してみると、何となくこのクルマの高尚さがわかる。読んで字のごとしで、シューティングは射撃を意味し、要するに狩猟が元々の意味。その為に使うクルマということだから、まあ趣味としては下々のものではないことは容易に想像が付く。だからクルマも高級でなくてはならないし、スタイルだってそれに見合った上品さを持ち、性能もブランドの中では最高の部類でなくてはならない。

アルテオンは当然ながらそれらがすべて調和したモデルである。まず同社トップクラスの2リットルターボエンジンを搭載し、同じくトップクラスの性能である272psを発揮する。どこへでも行けるように4モーション、即ち4WDだ。

ラゲッジスペースだってとりあえずリアシートを使った状態でも565リットルを確保しているあたりはVWらしい。骨格を共有する『パサートヴァリアント』は同じ条件で650リットルを確保しているからやはりデザイン優先であることが明白だ。

乗り味にセダンとの違いはない

VW アルテオン シューティングブレーク TSI 4MOTION エレガンスVW アルテオン シューティングブレーク TSI 4MOTION エレガンス
すでにセダンの方には試乗済み。全く同じ駆動系を持つから乗り味に違いはない。ボディ後半部が異なっていても、今回試乗した限りセダンとの違いは感じられなかった。通常は音・振系で若干の違いが出るのだが、それも感じられなかった。

お得意のDCCは標準装備で、モードによって走りのフィーリングが異なる。今回は大半をコンフォートで走ってしまったが、スポーツに切り替えるとどしっとした印象のサスペンションセッティングになることに加え、スピーカーから出る疑似音によってエンジンサウンドがだいぶスポーティーになるのも面白い。モードはたくさんあっても大きく異なることはなく、まあコンフォートとスポーツがあればいいかな?というのが感想だ。

アルテオンのセダンもいわゆるクーペ風4ドアセダン(テールゲートが付いているが)であることから、まあワゴン版を作れば当然こうなるということだと思うが、本当に一言で言ってカッコいい!スタイリッシュである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
おすすめ度:★★★★

中村孝仁(なかむらたかひと)AJAJ会員
1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、さらにドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来44年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業やシニア向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。

《中村 孝仁》

中村 孝仁

中村孝仁(なかむらたかひと)|AJAJ会員 1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、さらにドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来45年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業やシニア向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集