トヨタのEVミニバン、シトロエン ベルランゴ と兄弟車…2021年内に欧州発売

5名乗りのショートボディと7名乗りのロングボディ

1回の充電での航続は最大280km

10インチのTFTマルチインフォメーションディスプレイ

トヨタ・プロエースシティ・バーソ・エレクトリック
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トヨタ自動車の欧州部門は5月4日、『プロエースシティ』(Toyota Proace City)のEV、『プロエースシティ・エレクトリック』を2021年第4四半期(10~12月)、欧州市場で発売すると発表した。

プロエースシティは、トヨタとPSAグループ(現ステランティス)の提携の成果となるOEMモデルだ。トヨタとPSAグループは2012年から、欧州市場の小型商用車の分野において、協力してきた。PSAグループは、プジョー『エキスパート』とシトロエン『ジャンピー』をベースにした小型商用車の『プロエース』をフランスで生産し、トヨタにOEM供給している。

2018年秋、トヨタとPSAグループは、欧州小型商用車での提携関係を拡大すると発表した。2019年末から、PSAグループがトヨタに、PSAグループのスペイン工場で生産した小型バンもOEM供給する内容だ。このモデルが、プロエースシティ。トヨタはプロエースシティを、トヨタの欧州小型商用車市場におけるシェアをさらに強化するモデルに位置づけている。

5名乗りのショートボディと7名乗りのロングボディ

プロエースシティは、PSAグループの小型商用車、プジョー『パートナー』、シトロエン『ベルランゴ』、オペル『コンボ』と車台やエンジン、ボディの一部を共用する。パートナー、ベルランゴ、コンボの最新モデルは、2018年夏に発表されている。

プロエースシティのフロントマスクには、トヨタ車らしい表情が採用された。またプロエース シティは、PSAグループの「EMP2」車台をベースに開発。5名乗りの標準ホイールベース(全長4400mm)と、7名乗りのロングホイールベース(全長4700mm)の2種類が設定される。パワートレインは、ガソリンとディーゼルで、最大出力は75hpから130hpと幅広い。トランスミッションには、5速と6速のMTに加えて、8速ATが用意された。

1回の充電での航続は最大280km

トヨタは、このプロエースシティのEV、プロエースシティ・エレクトリックを2021年第4四半期、欧州市場で発売する。ラインナップは、エンジン搭載車と同様、標準ホイールベース(全長4400mm)と、ロングホイールベース(全長4700mm)の2種類が設定される。また、乗用ミニバン仕様の『プロエースシティ・バーソ・エレクトリック』もラインナップされる。

EVパワートレインのモーターは、最大出力136hp、最大トルク26.5kgmを発生する。0~100km/h加速は11.2~11.7秒、最高速135km/h(リミッター作動)の性能を発揮する。

バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は50kWhとした。1回の充電での航続は、最大280km(WLTP計測)。出力7kWの単相オンボード充電器が標準装備されており、オプションで出力11kWの三相急速チャージャーが用意されている。7kWチャージャーを使用すると、7時間半でバッテリーをフル充電できる。11kW チャージャーの場合、充電時間は5時間。出力100kWのDC急速充電を利用すると、30分でバッテリー容量の80%を充電できる。

10インチのTFTマルチインフォメーションディスプレイ

最大積載量は、標準ホイールベースが800 kg、ロングホイールベースが750kg。乗用ミニバン仕様のプロエースシティ・バーソ・エレクトリックでは、標準ホイールベースが2列シート5名乗り、ロングホイールベースが3列シート7名乗りとなる。

マルチメディアシステムとして、10インチのTFTマルチインフォメーションディスプレイを用意する。「MyTアプリ」によって、スマートフォンで接続されたサービスにアクセスすることも可能だ。これにより、空調システムをリモート操作し、出発前にキャビンの空調を最適化したり、バッテリー残量の確認、リモート充電の管理、充電をスケジュールしたりすることが可能になる。

センターコンソールには、「e-トグルコントロール」が備わる。ドライバーがアクセルペダルから足を離すと回生ブレーキが作動し、バッテリーを充電する。回生ブレーキによるエネルギーを、より多く獲得するための「B」スイッチもある。

エコ、ノーマル、パワーの3種類のドライブモードは、e-トグル横のスイッチを使用して選択できる。各モードでは、モーターの出力とトルクが最適化される。電動パーキングブレーキも標準装備されている。

《森脇稔》

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