MINIの高性能車「JCW」、EV開発中…プロトタイプの写真

ブランド初の量産EV「クーパーSE」がベース

将来は新型クロスオーバーEVを2車種追加してEVを合計3車種に

現行MINI最強のJCWは最大出力306hp

MINI ジョンクーパーワークス(JCW)のEVプロトタイプ
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MINIは12月2日、高性能な「ジョンクーパーワークス」(JCW)モデルのEVを開発していると発表した。同車のプロトタイプの写真を公開している。

ブランド初の量産EV「クーパーSE」がベース

現行MINIの3ドアハッチバックには、ブランド初の量産EVとして、「クーパーSE」を2020年春に欧州で発売した。電気モーターはフロントのボンネット内に搭載され、パワーエレクトロニクスやトランスミッションと一体のコンパクト設計とした。最大出力は184hp、最大トルクは27.5kgmを引き出す。0~60km/h加速は3.9秒、0~100km/h加速は7.3秒の性能を発揮する。最高速はリミッターにより、150km/hに制限される。

高電圧バッテリーは、12個のモジュールを持つリチウムイオンだ。蓄電容量は32.6kWhで、車両の床下にT字型にレイアウトされる。1回の充電での航続は、最大で270kmを確保した。充電は、出力11kWのチャージャーを使って3時間半だ。出力50kWの急速充電ステーションなら、35分でバッテリーの80%の容量を充電できる。

MINIクーパーSEの発売後、MINIの全販売に占める電動車の割合は、10%に倍増している。今回、写真が公開されたジョンクーパーワークスのEVプロトタイプは、現行MINIの3ドアハッチバックのEV、クーパーSEがベースだ。

将来は新型クロスオーバーEVを2車種追加してEVを合計3車種に

将来のMINIには、世界中の顧客がゼロエミッション走行を行えるように、フルEVを拡大する。同時に、MINIは引き続き、高効率のガソリンエンジンとディーゼルエンジンを用意していく。MINIは、電動化と内燃エンジンを両立させるパワートレイン戦略を「Power of Choice」と呼ぶ。

MINIは現在、フルEVとして、MINIハッチバックベースのクーパーSEをラインナップする。MINIの将来のEVには、このハッチバックベースのクーパーSEに加えて、スモールカーセグメントとコンパクトカーセグメントにそれぞれ、新型クロスオーバーEVを投入し、EVのラインナップを3車種に拡大する。この新型EV 2車種に関しては、Power of Choice戦略に沿う形で、内燃エンジン車も設定される予定だ。

さらに、MINIのラインナップの強化は、eモビリティの継続的な拡大と、ブランドの特徴のドライビングの楽しさを体験する新しい機会を提供することに焦点を当てている。これは、ジョンクーパーワークスの新しい可能性も開く。将来のMINIの車両アーキテクチャは、優れたパフォーマンスと運転する楽しみが、電動パワートレインと燃焼エンジンの両方で味わえるようになるという。

現行MINI最強のJCWは最大出力306hp

現行MINIには最強モデルとして、『MINIジョンクーパーワークス(JCW)GP』を世界限定3000台用意している。パワートレインには、MINIの「ツインターボパワー」技術を導入する。排気量2.0リットルの直列4気筒ガソリンターボエンジンは、クランクシャフトやベアリング、ピストン、コネクティングロッド、バイブレーションダンパーを最適化した。さらに、オイル供給やクーリングシステムの最適化も図られた。

これにより、MINI史上最強となる最大出力306hp/5000~6250rpm、最大トルク45.9kgm/1750~4500rpmを獲得した。トランスミッションは、8速スポーツATだ。これにより、0~100km/h加速5.2秒、最高速265km/hの性能を実現する。歴代MINIの市販モデルで、最速のパフォーマンスを発揮するという。

なおMINIは、この経験に基づいて、そして将来の技術を見据えて現在、電動ジョンクーパーワークスモデルの開発における次のステップを準備している。ジョンクーパーワークスのパフォーマンスへの情熱を、EVに変換する時が来る、としている。

《森脇稔》

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