ジャガーのEV『I-PACE』に改良新型、内外装をアップデート…受注を欧州で開始

アトラスグレイ仕上げのフロントグリル

12.3インチの高精細バーチャルコックピット

ソフトウェアを無線アップデート

1回の充電での航続は最大470km

ジャガー I-PACE 改良新型
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ジャガーカーズは9月9日、世界EVデーに合わせて、ジャガー初の市販EVの『I-PACE』(Jaguar I-PACE)の改良新型の受注を欧州で開始した。英国本国でのベース価格は、6万5195ポンド(約888万円)と発表されている。

アトラスグレイ仕上げのフロントグリル

フロントグリルをアトラスグレイ仕上げに変更した。オプションの「ブライトパック」では、ノーブルクロームのグリルサラウンド、アトラスグレイのドアミラーカバー、サテンクロームのウィンドウサラウンド、アトラスグレイのディフューザーを装備する。また、「ブラックパック」は、リアのエンブレムをグロスブラック仕上げとした。

ボディカラーは新色として、カルデラレッド、ポルトフィーノブルー、アイガーグレイが設定された。ホイールはI-PACEで初めて、19インチの新デザインを用意した。一部の市場の「S」モデルでは、18インチホイールを標準装備する。

12.3インチの高精細バーチャルコックピット

新開発の「Pivi Pro」インフォテインメントシステムを、ジャガー車で初搭載する。Pivi Proインフォテインメントシステムには、12.3インチの高精細バーチャルコックピット、上側10インチと下側5インチのタッチスクリーン、多機能のハプティックロータリーコントローラーを採用した。鮮明でクリーンなグラフィックスと調和して、直感的なユーザーエクスペリエンスを実現するという。ジャガー I-PACE 改良新型ジャガー I-PACE 改良新型

スマートフォンから発想を得たPivi Proは使いやすく、強力なプロセッサーと高速起動が特長だ。内蔵のバックアップバッテリーにより、ナビゲーションの初期化は数秒で済むという。

新設計の直感的なフラットメニューデザインは、頻繁に使用する機能をホーム画面からワンクリックでアクセスできる。ナビゲーションシステムを改良し、目的地を設定するために必要な操作を半減させ、スマートフォンと同じように、指の動きで地図の拡大や縮小ができるようになった。

12.3インチのHDインストルメントクラスターは、一新されたグラフィックスを備え、バッテリーの充電状態をさらに分かりやすく表示する。航続の予測計算アルゴリズムの変更により、ドライバーの運転スタイルに応じて、航続をより正確に予想できるようにした。

また、Pivi Proインフォテインメントシステムでは、充電ステーションの場所を示すだけでなく、充電ステーションが利用可能かどうかや、充電コストや充電時間も表示する。多くの顧客が自宅でI-PACEを充電しているが、外出先でも簡単に充電できるように、Pivi Proインフォテインメントシステムに新機能を導入している。

充電ステーションをルートに自動的に追加するのも、Pivi Proの新機能のひとつだ。システムは、移動時間を最小限に抑えるために、最適な充電システムを選択する。長距離ドライブでは、あらかじめ設定したルート途中のポイントに到着した時のバッテリー残量を、予測表示することもできる。ジャガー I-PACE 改良新型ジャガー I-PACE 改良新型

ソフトウェアを無線アップデート

ソフトウェアのアップデートは、無線通信で行われる。このテクノロジーは、「Software-Over-The-Air(SOTA)」と呼ばれるものだ。リモートでアップデート情報を受信できる14の独立モジュールを搭載している。

ドライバーが自宅で寝ている間や遠方にいる際に、データをダウンロードする。これにより、アップデート情報が次々と車両に転送され、迅速に、またディーラー店舗を訪れる必要もなく、車載ソフトウェアの更新が行える。

1回の充電での航続は最大470km

ジャガーI-PACEのEVパワートレインは、モーターを前後アクスルに搭載し、4輪を駆動する。2個のモーターは合計で400psのパワーと、71kgmのトルクを引き出す。前後重量配分は、50対50と理想的なバランスを追求した。強力なモーターの効果で、I-PACEは0~100km/h加速4.8秒のパフォーマンスを実現する。

バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は90kWhと大容量だ。1回の充電での航続は、最大で470km(WLTP計測モード)の性能を備える。DC100kWの急速チャージャーを使えば、約127kmの走行分を、およそ15分で充電できる。家庭用の出力7kWの ACウォールボックスを使用した場合、およそ13時間で充電できる、としている。

《森脇稔》

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