新型コロナウイルス問題のモータースポーツへの影響、その広がりが止まらない。ここでは日本時間3月13日深夜~14日未明時点での、インディカー・シリーズ(INDYCAR)、世界ラリー選手権(WRC)、フォーミュラEに関する変更情報を中心にまとめる。
インディカーはセント・ピーターズバーグ(米フロリダ州)での“2020年シーズン開幕戦”がレース当該週を迎えていたわけだが、現地12日の段階で、走行日程を14~15日の2日間に絞り、無観客レースとして開催することが発表されていた(既報)。しかし、現地13日になって「3~4月はレースを行なわない」方針が新たにアナウンスされることに。
3月にはセント・ピーターズバーグ戦が、4月には第2~4戦となる3レースがアメリカ各地で予定されていたが、これらをキャンセルするという声明内容なので、シリーズ全レース数が当初予定の17から13に減るのだろうか(今季レース数に関する明確な表記は確認されていない)。
現段階では5月9日決勝予定のインディアナポリス“ロードコース”におけるレースが今季初戦になり、そのまま同地にてシリーズ最大舞台の第104回インディ500(オーバル戦、5月24日決勝予定)へと突入、つまり“インディ月間からの開幕”というかたちになる。
なお、アメリカではNASCARについても無観客開催とした複数のイベントが結局、当初日程では開催されないことになる変化が生じている(こちらの扱いは「延期」)。
WRCは今週末、2020年シーズンの第3戦をメキシコにて開催中だ(日本時間13日深夜の段階で競技進行中、最終日は現地15日の予定)。しかしながら次戦にあたるアルゼンチン戦が4月23~26日の開催を延期することになった。延期開催の期日等は未定。
今季のWRCは当初全14戦の日程だったが、年が明けてからコロナ問題ではない要因によってチリ戦が外れ、全13戦となっている(その際にアルゼンチン戦の日程が1週、微動していた)。今回のアルゼンチン戦延期により、現段階でメキシコの次のラウンドは5月21~24日のポルトガル戦ということに。
そして既に3月~6月前半の5レース中3レースが延期扱いになっていたフォーミュラEは、2019/2020シーズンを一時的に中断すると発表。4月パリ戦と5月ソウル戦の当初日程もカレンダーから外れる格好になり、これで計5レースが当初日程での開催をしないことになった。
日本時間3月14日未明の時点でフォーミュラE公式サイトの2019/2020シーズンカレンダーには、既に終了した5レースと、6月後半~7月に開催予定の4レース(ベルリン~ニューヨーク~ロンドン2連戦)がラウンド数(Rd.)を伴って記載されている。残り4レースの表記がRd.6~9、現実的には“今季はこれで全部”となりそうな気配も見え隠れする。
国内のモータースポーツ関連インフラに目を向けると、鈴鹿サーキットとツインリンクもてぎを運営するモビリティランドが、それぞれの一部施設における臨時休園措置を当面、3月22日まで延長すると発表した。鈴鹿はモートピア(サーキットチャレンジャー含む)、もてぎはモトパーク・ハローウッズ・Honda Collection Hallが対象。再開日については社会状況を注視した上で、あらためて告知される(鈴鹿ともてぎの国際レーシングコースやホテル等は、一部内容を変更するなどして営業継続中)。