イタルデザインはここ数年、ジュネーブモーターショーを重視してきた。前回のジュネーブモーターショー2018では、『ゼロウーノ・ドゥエルタ』をワールドプレミアした。新たに立ち上げられた「イタルデザイン・アウトモービリ・スペチアーレ」ブランドの第2弾で、第1弾の『ゼロウーノ』のオープン版だった。
◆レオナルド・ダ・ヴィンチの没後500年に合わせてレオナルド・ダ・ヴィンチへの敬意を込めて開発
ジュネーブモーターショー2019でワールドプレミアされたダ・ヴィンチは、イタリアが生んだ偉大な芸術家、レオナルド・ダ・ヴィンチの没後500年に合わせて、レオナルド・ダ・ヴィンチへの敬意を込めて開発したコンセプトカーとなる。

◆大開口部を持つガルウィングドアを装備。デジタルコクピットを採用
フィリッポ・ペリーニ氏が率いるイタルデザインのデザイン部門が、ダ・ヴィンチの設計を手がけた。フロントシートとリアシートの両方に同時にアクセスするために、大開口部を持つガルウィングドアを採用する。アクティブリアスポイラーやディフューザーなどにより、エアロダイナミクス性能を追求している。
ダ・ヴィンチでは、イタルデザインの最近のモデルのいくつかの要素を再解釈した。例えば、2017年のセロウーノで初採用された「Yダクト」を装備する。EVのダ・ヴィンチでは、ラジエーターグリルが不要なので、Yダクトが車両のフロントエンドとボンネットの大部分を占有する。

ダ・ヴィンチのボディサイズは、全長4981mm、全幅1966mm、全高1392mm、ホイールベース2900mm。最低地上高は119mmと低い。乗車定員は4名とした。
タイヤは、イタリアのピレリ(Pirelli)と共同開発。ピレリ「エレクト」は、とくにEVやプラグインハイブリッド車(PHV)向けに新開発されたタイヤで、低い転がり抵抗や転がり騒音が特徴だ。発進後、瞬時にトルクを引き出すEV向けに、タイヤのグリップが早めに得られるように設計されている。

◆EVパワートレインは、モーターを前後に2個搭載。柔軟な設計のおかげでガソリンエンジン車とすることも可能
EVパワートレインは、モーターをフロントアクスルとリアアクスルに合計2個搭載。バッテリーは、車両のフロア部分にレイアウトする。また、ダ・ヴィンチは柔軟な設計のおかげで、内燃機関を搭載することも可能。この場合、4.0リットルV型8気筒ガソリンエンジンを積むことを想定している。