マクラーレン スピードテール、史上最速のロードカーは403km/h…ジュネーブモーターショー2019

流線形の斬新なデザイン。格納式のデジタルリアビューカメラを採用

3シーターのレイアウトをマクラーレンF1から受け継ぐ

ハイブリッドで最大出力1050ps。最高速は403km/h

マクラーレン・スピードテール(ジュネーブモーターショー2019)
  • マクラーレン・スピードテール(ジュネーブモーターショー2019)
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マクラーレンオートモーティブは、スイスで開幕したジュネーブモーターショー2019において、新型ハイパーカーのマクラーレン『スピードテール』(McLaren Speedtail)をワールドプレミアした。

スピードテールは、マクラーレン『F1』の再来を狙う新型ハイパーカーだ。マクラーレン「Track25」ビジネスプランに基づいて発表される18の新型車(派生モデルを含む)のうちの最初の1台で、マクラーレン史上、最も豪華なモデルとなる。

スピードテールには、専用設計のカーボンファイバー構造、「マクラーレン・モノケージ」をベースに、オールカーボンファイバー製ボディ、アルミ製アクティブサスペンション、カーボンセラミックブレーキなどの軽量技術を搭載する。タイヤはピレリと共同開発。またスピードテールでは、最新のクラフトマンシップと素材、ビスポークのパーソナライゼーションを融合させた。

流線形の斬新なデザイン。格納式のデジタルリアビューカメラを採用

スピードテールのデザインは、未来的な流線形が特徴。真上から見ると、ティアドロップ形に見える。格納式のデジタルリアビューカメラは、従来のドアミラーに取って代わり、空力性能を向上させる。カーボンファイバー製の20インチのフロントホイールエアロカバーは、ホイールアーチの周りの乱気流を低減。継ぎ目のないシルエットは、エアロダイナミクス性能の向上に貢献する。

マクラーレン・スピードテールマクラーレン・スピードテール全長は5137mm。マクラーレンオートモーティブによると、全幅はマクラーレンP1よりも短いが、全長はほぼ500mm長いという。ヘッドライトは、フルLED。ホイールは光沢ブラック塗装で、ダイヤモンドカットの仕上げが施される。ブレーキキャリパーはシルバーとした。

MSO(マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ)が、スピードテールの顧客向けに、豊富なカスタマイゼーションプログラムを用意。例えば、フロントリップスポイラー、ディフューザー、サイドスカートを、チタン蒸着カーボンファイバーで仕上げることもできる。

3シーターのレイアウトをマクラーレンF1から受け継ぐ

スピードテールのインテリアは、3シートのレイアウトが特徴だ。中央に運転席がある3シートレイアウトは、マクラーレンF1から継承される。ドライバーの正面に高精細ディスプレイとタッチスクリーンを備えた最新のコネクティビティシステムを採用。デジタルリアビューカメラも装備されており、カメラが捉えた映像は、インストルメントパネルの両側に配置された2つのモニターに表示される。フロントガラスの上部は「エレクトロクロミックガラス」となっており、サンバイザーを不要にしている。時計は、スイスのリシャールミル。

マクラーレン・スピードテールマクラーレン・スピードテールシートは、カスタムメイドのカーボンファイバー製。運転席はダークグレイシャーとクールホワイトレザーで、新開発のセミアニリン軽量レザーをあしらう。これは、製造段階でレザーの表面の下に空気を注入することにより密度を減少させ、単体重量を30%減らした。その結果、軽量化とラグジュアリー性を両立するという

ハイブリッドで最大出力1050ps。最高速は403km/h

ガソリンエンジンとエレクトリックハイブリッドパワートレインを採用することで、最大出力は1050psを達成。乾燥重量は1430kgに抑えられた。最高速はF1の391km/hを超えて403km/hとなり、マクラーレン史上最速のロードカーになる。また、0~300km/h加速は12.8秒。マクラーレンオートモーティブによると、マクラーレン『P1』の16.5秒を上回るという。

403km/hの最高速を出すには、「ベロシティ」(Velocity)と呼ばれる走行モードを選択。このモードでは、高速走行のために、ハイブリッドパワートレインを最適化。アクティブエアロシステムの角度を調整する。デジタルリアビューカメラも格納され、空気抵抗をさらに改善。「ベロシティ・アクティブ・シャシー・コントロール」では、車高が35mm下げられ、全高は1120mmになる。

スピードテールの生産は、2019年末に開始される予定。スピードテールは、マクラーレンF1と同じく限定106台を生産するが、すでに完売。価格は175万ポンド(約2億5200万円)と公表されている。

《森脇稔》

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