日野自動車、ハイブリッド搭載の大型トラックでCO2削減効果狙う[新聞ウォッチ]

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日野プロフィア・ハイブリッド
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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2018年7月18日付

●日欧EPA来年発効へ、首脳署名、自由貿易を推進(読売・1面)

●スバル、民間向けヘリ発売、95年以来、米企業と協力(朝日・6面)

●中国3社共同ライドシェア、国有自動車メーカー、外資と競争見据え(朝日・6面)

●日野、100%電動化へ、来夏に新型HV投入(産経・12面)

●中国、カーシェア爆発的成長の兆し(東京・6面)

●首都高地下化に3200億円、日本橋地区、五輪後着工へ(日経・3面)

●VW背水EVシフト、排ガス不正の泥沼脱却図る(日経・12面)

●全日空、8月も378便欠航、エンジン点検、影響長引く(日経・32面)

ひとくちコメント

トラック・バスのCO2(二酸化炭素)排出量の削減に取り組む日野自動車が、ハイブリッドシステムを搭載した大型トラック「プロフィア・ハイブリッド」を開発し、東京・羽村市の羽村工場内のテストコースで報道関係者向けに試乗会を行った。

この日も日本列島は高気圧に覆われて気温が上昇。羽村市でも猛烈な暑さで、太陽が照りつけるテストコースの路面はまるで焼けた鉄板のようだったが、トラック関係の専門誌などのメディア関係者約50人が4台の車両に分かれて試乗し、回生エネルギーで動くモーター走行時での騒音や振動の低減状態などを体感した。

新型の大型ハイブリッドトラックは、CO2削減の切り札として2019年夏に発売する予定。平地での定速走行時にモーターのみで走行し、上下の勾配が多い高速走行などの上り坂の高負荷時にモーターとエンジンで走行する新しいハイブリッド制御技術を搭載。全地球測位システム(GPS)などによる自車位置情報と3次元(3D)の地図情報から走行ルートの地面の勾配を先読みして、人工知能(AI)が走行時にかかる負荷を予測し、燃費の最適化やバッテリーマネジメントを行うのが特徴。「AIを活用した勾配先読みハイブリッド制御は日本初というよりも世界でも初めての革新的な技術」(遠藤真副社長)という。

大型トラックは、高速道路での定速走行が中心で発進・停止の頻度が少なく回生エネルギーを得られないことからハイブリッドには不向きとされていたが、日野の開発陣は下り坂での減速エネルギーが非常に大きいことに着目し、下り坂で効率的に回生する新しいシステムを開発したという。

これまでの社内の燃費評価では既存のディーゼル車に比べて約15%のCO2削減効果が得られたほか、年間4700リットルの燃料(軽油1リットル120円換算で56万円相当)を削減できると見込んでいる。

《福田俊之》

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