江戸の作業船から無人ダンプまで、国産建機の技術史を解き明かす

建設機械の例
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  • 『日本の建設機械史』

三樹書房は、日本の建設機械(建機)の発展の歴史を体系的にまとめた書籍『日本の建設機械史 - 江戸時代の作業船から無人オフロードダンプまで』を刊行した。

日本における建機の始まりを江戸時代の作業船に位置づけ、蒸気浚渫船の輸入をきっかけに港湾・鉄道整備などに活用されていった経緯を紹介。

明治時代末には陸上建機の国産化が始まり、第二次世界大戦中には軍の要請により中小メーカーが本格的な開発に着手。戦後はアメリカ製ブルドーザに追いつき、さらに油圧ショベルを軸とした技術競争によって、日本の建機は世界的地位を築いていく。

近年では、シベリア向けの極寒地仕様の開発や、ハイブリッド建機、テレマティクス、ICT建機、無人オフロードダンプなど、エレクトロニクス技術を活かした製品でグローバル市場を牽引している。

本書では、建機の誕生から近代技術まで、製品の変遷や時代背景を豊富な資料や開発者の証言を交えて紹介。巻末には建機メーカーの変遷表や油圧ショベルの代表車種一覧表も収録し、実用的な資料としての価値も高い。

著者は、コマツで建機開発に携わり、現在は建機分野の研究を行うシステムエンジニアリング学博士・大川聰氏。建機に関心のある読者はもちろん、技術史や日本の産業発展に興味を持つ読者にとっても、貴重な視点を提供する一冊である。

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日本の建設機械史
江戸時代の作業船から無人オフロードダンプまで
著者:大川聰(おおかわ・さとし)
博士(システムエンジニアリング学)
発行:三樹書房
体裁:A5判・上製・184ページ
定価:3850円(本体価格3500円+消費税)

目次
第1章 江戸時代の作業船
第2章 明治維新直後の蒸気浚渫船
第3章 明治の陸おかの浚渫船
第4章 戦前の国産建機
第5章 戦時中の建機
第6章 戦後ブルドーザの進化
第7章 米キャタピラー社の日本上陸
第8章 油圧ショベルの発達
第9章 極寒シベリアへの輸出
第10章 オフロード・ダンプトラックの世界への飛躍
第11章 メカトロニクス化
第12章 ハイブリッド建機
第13章 テレマティクスの発達
第14章 世界初の無人オフロードダンプ

『日本の建設機械史』『日本の建設機械史』

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《高木啓》

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