ホンダが7月13日から販売を開始する新型軽商用車『N-VAN』の価格は126万7920円から179万9280円と、競合他社の商用バンはもとより、前身となる『アクティバン』や『バモス』に対しても割高な設定となっている。
ホンダの日本本部長を務める寺谷公良執行役員は「確かに絶対売価でいくと少し高めの設定にみえるかもわからない」と認めつつも、「決して価格がすべてではないことをご理解頂けるという手応えは感じている」と自信を示す。
というのも「ダブルビッグ大開口や、助手席のダイブダウンといったいわゆるクルマとしての価値観からいくと、『N-BOX』をベースにして造った軽乗用車として優れたところも併せ持っていることも踏まえると、適正な売価設定ではないかと考えている」からだ。
また「同業他社の軽商用バンとは、クルマの素性がだいぶ違う。同じ床がフラットになるといっても、ものすごくきれいにフラットになって、ただ積めるというだけではなくてプラスアルファとして、荷物の積み込みやすさとか、荷物が傷付きにくいとか、そういう付加価値がたくさんある」とも指摘。
さらに「FFベースでクルマを造っているので乗り心地とか、長時間乗った時の疲れとかが全然違う。働き方改革などの社会背景の中で、そういう新しい軽商用車に求める価値みたいなものを認めて頂けると感じている」と述べた。
実際、寺谷執行役員によると「月販3000台を計画しているが、事前受注は月販台数の倍程度を頂戴している。バモスからの乗り換えの注文をずいぶん頂いている」と、滑り出しはまずまずのようだ。
ちなみにいずれも生産、販売が終了しているアクティバン、バモスシリーズの販売価格はそれぞれ115万~135万5200円、128万~151万4400円だった。