ホンダの米国部門は1月9日、米国ラスベガスで開幕したCES2018において、「ホンダ・エクセラレーター」の最新イノベーション技術を発表した。
ホンダ・エクセラレーターは、米国シリコンバレーの子会社、ホンダR&Dイノベーションズが2015年から行っているスタートアップ企業との協業プログラム。オープンイノベーションを通じて、新たな製品やサービスを作り出すための取り組みで、革新的なアイデアを持つスタートアップ企業に対して、資金援助やコラボレーションの場、テスト用車両、ホンダのメンターによるサポートなどを提供する。エネルギー、ヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)、パーソナルモビリティ、自動運転、人工知能(AI)、先進素材、ロボティクスなどが、開発の対象。
CES 2018では、ホンダ・エクセラレーターの最新イノベーション技術を発表。5つのスタートアップとの協業の成果が公表されている。
「BRAIQ」(ブライク)は、各種センサーによってドライバーの精神状態を把握し、AI(人工知能)を活用して自動運転時のドライビングスタイルを個人に合わせて最適化する技術。「DeepMap」(ディープマップ)は、高精細3Dマップとリアルタイムの高精度位置情報を提供することで、より正確に走行環境を把握することができるようにし、安全性を高める技術。
また、「DynaOptics」(ダイナオプティックス)は、カメラに多くの光を集積し、画像のエッジの歪み補正を行うことで、路上の状況認識力を高め、安全性を高める次世代の左右非対称レンズ技術。「EXO Technologies」(エクソテクノロジーズ)は、ソフトウェア追加のみで、車載GPS受信機にインターネット経由で誤差補正情報を提供し、より高精度のGPS情報を取得する技術。
さらに、「Tactual Labs」(タクチュアルラボ)は、手の骨格の動きをリアルタイムの3Dデータとして認識し、ジェスチャーでの操作を可能とすることで、運転時にもステアリングホイールから手を離すことなく各種操作を行うことができる技術。「WayRay」(ウェイレイ)は、AR(拡張現実)を自動車向けに応用し、ゴーグルなど特別な道具を使用せず、ドライバーの視界にリアルタイムでナビゲーション情報を表示する技術となっている。