ルノー・ジャポンは同社唯一のSUVである『キャプチャー』に特別仕様2車種を設定して発売した。
◇ルノー・ジャポンの柱のひとつがキャプチャー
日本でのキャプチャーの発売は2014年2月。販売台数は初年度で約800台、翌年は約1000台、2016年は少し落ちて700台だった。「昨年はさすがに競合も厳しく、更に発売後の経年もあることから、若干苦戦はしたが、それでも我々にとっては大きな数字だ」とコメントするのは、同社プロダクトマネージャーの近棟信邦さん。昨年のルノー・ジャポンの販売台数は5304台だったことから、およそ13%がキャプチャーだったことになる。
また、キャプチャーの特徴について近棟さんは、「個性的なデザインとエレガンスだ」という。これは大規模調査のニューカーバイヤーズサーベイの結果から、競合車と比較し差が大きかった項目で、「同じようなサイズでありながら、大きな差があるということは、これがキャプチャーの特徴になる」と分析した。
◇キャプチャーの特徴を伸ばした特別仕様車
今回の特別仕様車のコンセプトは、「エレガンスを追求し、上質感にこだわった」と近棟さん。つまり、キャプチャーの特徴をより強調したモデルになる。
ラインナップは「プレミアム」と「エクスプレッション」の2種類があり、「インテンス」グレードをベースにしたプレミアムはレザーシートとレザーパーキングブレーキレバーを採用。そのレザーシートには、一部シルバーのような光沢のある素材により、より華やかなイメージに仕上げられている。また、17インチアロイホイールが装着される。
ボディカラーはこれまでのインテンスグレードにあったものにプラスし、ルージュフラム(赤系)・ノワールエトワール(黒)と、カプチーノ(茶系)・イヴォワール(アイボリー)の2色のツートーンカラーが加わったほか、インテンスにはなかったモノトーンのボディカラー(ブルーマリンフュメ)が設定された。
一方、「ゼン」グレードベースのエクスプレッションは、16インチのアロイホイールが装着される。ボディカラーはモノトーン一択だったエクステリアカラーに加え、同グレードとしては初のツートーンカラーも採用された。
近棟さんによると、キャプチャーの購入理由トップは、「スタイリングで6割以上の評価(競合車は5割程度)だ。その外観をより個性的にするツートーンカラーを両グレードに設定した」と話す。尚、購入理由の第3位はそのボディカラーだという。
◇スマートフォンアプリ対応オートラジオも搭載
もうひとつ、この特別仕様車には、スマートフォンがインフォテイメントシステムになるルノー専用のアプリ、「R&Go」に対応したオートラジオが搭載された。このアプリを手持ちのスマートフォンにインストールし、Bluetoothでペアリングすることで、メディア、電話、ナビゲーション、車両情報機能が使用出来る。メディアではスマートフォンの中の音楽やウェブラジオ、USBを繋いで音楽を聴くことも可能だ。
また、電話については車両側にも機能が付いている。「ステアリングのプッシュトークボタンを押すと、 iPhone の場合にはsiriが起動し音声で操作出来る」と近棟さん。
ナビゲーションはgoogleナビを起動出来るとともに、自分のクルマを探す機能もある。
車両情報では、アクセルやブレーキ操作の評価、アドバイスを行うDistance Eco2というエコ運転指南機能のほか、燃費や走行距離、区間燃費計測機能などが備わっている。
価格はプレミアムで266万円(インテンスより1万2600円安)、エクスプレッションは254万円(ゼンより2万9000円安)。「特にプレミアムはレザーシートを装着した上で値段も抑えているので、お買い得感満載だろう」と語った。